ヤマトホールディングスは11月26日、台湾ヤマト運輸が台湾北部の中レキロジセンターで、台湾衛生福利部食品薬物管理署から、化粧品の製造・品質管理に関する国際規格ISO22716:2007「化粧品GMP」をヤマトグループで初めて取得したと発表。これにより、台湾当局の法規制に対応した「輸入品への中文ラベル貼付作業」が可能となった。
台湾では、化粧品の品質向上と消費者安全確保のため、2019年7月に施行された「化粧品衛生安全管理法」に基づき規制が段階的に強化され、台湾で化粧品を販売する企業は、事前の製品情報の登録と製造場所の適正製造規範基準への適合が求められており、2026年7月からはほぼ全ての化粧品が対象となる。
また、海外から輸入した化粧品の包装作業や中文ラベルの貼付作業も製造工程の一部に含まれるため、化粧品販売事業者にとって法規制への対応が喫緊の課題となっている。
こうした状況に対し台湾ヤマトは、海外の製造地(日本・世界各地)から台湾までの国際輸送や輸入時の通関業務、台湾での入庫・保管、「化粧品GMP」認証に基づいた中文ラベルの貼付作業を含む流通加工、エンドユーザー(店舗・消費者)への出荷、返品や商品入れ替えに伴う回収までの一連の倉庫・物流業務を一貫して支援。顧客とのやり取りは全て日本語に対応しており、円滑なコミュニケーションが可能となっている。
中レキロジセンターは、台湾で「宅急便」サービスを提供する統一速達股份の物流ターミナルに直結しており、在庫保管倉庫から輸配送拠点までの輸送や荷物の積み替え作業がなくなるため、受注時間延長による販売機会の最大化や輸送品質の向上、温室効果ガス排出量削減に貢献するほか、半自動倉庫と倉庫管理システムの導入、365日出荷体制により、商品の製造やロット単位での保管・出荷管理が可能となっている。
■国際規格の認証取得に関する概要
認証:「ISO22716:2007」(化粧品のための優良製造規範に関する国際規格)
認証の対象範囲:中文ラベルの貼付作業
認証拠点:中レキロジセンター
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