川崎汽船は6月7日、AIRBUS社から分社したAIRSEAS社が開発した自動カイトシステム「Seawing」を、2021年末をめどに大型バルクキャリアー1隻へ搭載すると発表した。
<Seawingの活用イメージ>

Seawingは船首部に搭載され、ブリッジ(船橋)からの簡単なスイッチ操作によって自動的にカイトの展張や格納が可能。風力を利用して船舶の推進力を補助することで、大型バルクキャリアーで20%以上のCO2排出量削減効果があり、1隻あたり年間5200トンものCO2削減が期待できる。
現在、AIRSEAS社が開発を進めており、陸上や実船での試験を経て、2021年末に川崎汽船の船舶に搭載される予定。サイズは500~1000m2となる見込みで、風力による補助の効果がより反映されやすい低速肥大船への搭載を検討している。
AIRSEAS社とは、川崎汽船の運航船に搭載している船舶運航・性能管理システム「K-IMS」から得られる運航・性能データを活用し、Seawingの性能向上を目指した共同開発の実施に向けて取り組みを進めていく方針だ。
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