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ディールエージェント/楫西 一太社長

2011年11月11日/コラム

2009年会社設立のディールエージェントは、物流不動産に特化したプロフェッショナルグループ。

社名はまだ知られていないが、先日LNEWSで実施した物流不動産リーシング市場の調査では物流不動産オーナー企業やテナント企業が、過去1年間でもっともコンタクトした企業として、2番目にランクインした。

まだ39歳という若さのディールエージェントの楫西 一太社長に、話を伺った。

――経歴は

1995年に関西の大学を卒業し、五洋建設に入社。建築営業部に配属され、関西でビル・マンションの建築工事の受注に従事していました。仕事先で、旧日本レップ(現在:グッドマンジャパン)の創業者である和本清博氏と知り合い、2004年に思い切って日本レップに転職しました。

――転職後は

当初は和本氏と一緒について回り、一から教えてもらいました。プロロジス等の外資系の物流不動産開発会社の進出、商社・大手不動産会社の参入で、物流不動産市場は、大きく変わりました。旧日本レップも上場をして、急速に事業規模を拡大しました。

そういう点では、新しい物流不動産市場での営業方法を最前線で知りえたことが大きいですね。それまでは倉庫の仲介の規模が1000坪を超える案件は少なかったですし、倉庫の営業は倉庫会社が行うのが一般的でした。

――昨今の物流不動産リーシング市場は

物流施設を開発する専門会社の浸透で、施設規模・契約期間・契約方法も大幅に変化しました。

顧客も大手物流会社、物流子会社の3PL強化によって、自社開発した物件だけでなく、開発会社による物流施設のリースが一般的になるとともに、リース契約期間も10年・20年といった長期契約から、3-5年といった短期契約に変わってきました。

一方で、荷主では物流アウトソーシングが進み、自社の物流施設を売却、転用などが進みました。このため、物流不動産市場マーケットは急速に広がりました。

――独立されたのは

日本レップの業績が拡大するとともに、仲介ビジネス以上に開発部門のウェートが急速に広がり、仲介ビジネスが見直されることになり、思い切って2009年に独立することにしました。

本来、仲介ビジネスと開発ビジネスは、相反するビジネスです。様々な物件を扱えること、つまり中立な立場で行えることが仲介の重要な要素ですが、そうした活動に影響がでてきたことも、独立を考えるきっかけとなりました。

加えて、物流不動産のビジネスは、様々な専門的な知識が必要な世界になりました。ところが、この分野で専門に携わっているプレーヤーは少ないのが現状です。そのため、より専門的で、高いサービスを提供できる企業を作るべく誕生させました。

<ディールエージェントのサービス>
201111111dealagent2 - ディールエージェント/楫西 一太社長

――ディールエージェントとは

物流不動産における仲介ビジネスとともに、様々な課題・問題点をクリアにするプロを目指しています。私一人でスタートした会社ですが、現在では9人の所帯になりました。メンバーは物流不動産市場で、長い経験とノウハウを持っている人間がほとんどです。

この2年で前職も含めて、延べ12万坪の仲介・売買実績があります。さらに仲介・売買だけでなく、物流適地の調査・探索、既存用地・物件の有効活用、荷主情報の提供まで幅広いサービスを網羅しています。

また、日本でも極めて珍しい物流施設に特化した建物管理、キャッシュフロー管理、仲介・テナント管理といったプロパティマネジメントサービスを提供するディール・ロジスティクス・プロパティーズも設立しました。

ディールエージェントはグループとして、物流不動産を対象とした仲介・売買に加えて、資産管理も網羅する物流不動産に関するワン・ストップ・サービスを提供できる体制が整っています。

私がもっとも意識していることですが、不動産仲介においては、貸手と借手双方の話をよく聞き、両社の考えをまとめ上げることが大事です。時には、双方に対して強く説得しなければならないこともあります。

具体的な落としどころを追及していくには、ただ相手の話を聞くだけでなく、仲介する側がニーズを突き詰めて話をしていく必要があるのです。そういったことのできる「プロ」が集まり、物流施設に関することならなんでも相談に応じられる会社、これがディールエージェントです。

――物流不動産の市場の展望について

今後、物流施設でのニーズは集約と広域化との一見相反する方向へ進むと思われます。メーカーによる拠点集約が進むとともに、小売業・卸売業を中心とした広域な物流施設ニーズが、混在しています。

契約期間も短縮されている中で、既存施設・用地のリニューアル・活用、リテナントも今後重要なビジネスになると思われます。全国レベルでの物流施設情報、テナント情報を有しながら、有機的できめ細かな対応が求められる時代になっています。

――抱負は

こういった、動きの激しい時代ですので、「物流不動産といえばディールエージェント」と言われるようになりたいと思っています。そのために、物件の大小は問わず、全国どの地域でも対応でき、素早い情報、丁寧なサポート、提案ができる体制を整えています。また、将来を見据えて、来春には3名の新卒採用を決めました。会社は若いですが、どんな悩み・相談でも対応していきます。

繰り返しになりますが、不動産仲介とは、単なるマッチングではなく、貸し手と借り手双方の利益を調整し、最適なソリューションを提供するコンサルタントのような存在であると考えています。ディールエージェントはそういうスキルと意識をもった人間が多数集まる「プロ集団」であり続けることによって、業界No1を目指したいと思います。

■会社概要
会社名:ディールエージェント(株)
所在地:〒103-0014
東京都中央区日本橋蛎殻町1-3-5 共同ビル5階
TEL :03-6206-2960
FAX :03-6206-2961
設立:2009年4月10日
代表者 :代表取締役 楫西 一太
社員数:9名(2011年11月1日現在)
免許:宅地建物取引業 免許番号:東京都知事(1)第90531号
有効期間:2009年5月23日から2014年5月22日まで
資本金:500万円
決算期:3月
http://www.dealagent.co.jp/

グループ会社
商号:ディール・ロジスティクス・プロパティーズ(株)
http://www.dlgp.jp

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