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DHL/物流分野でのロボット動向調査報告書、ロボットの役割を検証開始

2016年03月24日/調査・統計

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物流業界では近い将来、ロボットがピッキングや梱包、庫内運搬などを担っているかもしれないという。

<仕分けセンターの未来のイメージ>
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DHLカスタマーソリューションズ&イノベーションの戦略・マーケティング・イノベーション担当シニアバイスプレジデントであるマティアス ホイトガーは、「近年、ロボットは多くの業界で活躍しているが、物流業界においては未だ大きな戦力になるまでには至っていない。その理由として、取り扱い品目が多岐にわたり、その組み合わせが無限にあること、狭いスペースの中で人間と近距離で作業をしなければならないことが挙げられる。」

最新の調査結果によると「現在も80%の物流施設では手作業に依存している。しかし、最近のロボット技術は業界が求めるレベルに追い付きつつあり、物流現場において人間と協働できる程、柔軟性が高く低コストなロボットの実現が近づいている」と説明する。

報告書では、見る、動く、周囲の状況に反応するといった機能を備え、人間とともに精密作業を担うことのできる次世代ロボットの開発が急速に進んでいる背景には人手を要するEコマースの急拡大や労働人口の減少と高齢化に起因すると指摘している。

他国では政府や個人投資家、大手小売企業の投資によって新たな研究開発の波が出現しており、物流現場を支えるロボットの開発に大きな影響を与えている。

米国、中国、ロシア、日本に加え、欧州各国もロボットの開発競争に名乗りを上げ、欧州では欧州委員会がSPARCプログラムを立ち上げ、2020年までにEUが7億ユーロ、また180社の欧州企業連合が21億ユーロをロボット技術研究に投資すると表明している。

DPDHLグループ 郵便・Eコマース・パーセル部門のイノベーション担当エグゼクティブバイスプレジデントであるクレメンス ベックマンは、「今の子供たちがコンピューターのない世界を想像できないのと同様に、その次の世代にとってロボットは当たり前の存在になっていることでしょう。人間と協働できる次世代ロボットを開発するためには、大規模な技術投資が必要とされるが、DPDHLグループは物流現場で人間とロボットが共存・協働し、業務の高速化およびコスト削減を実現できる日は近いと確信している」と語る。

■「物流におけるロボティクス」動向調査報告書(無料、英語版のみ)
http://www.dhl.com/robots

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