商船三井が4月30日に発表した2025年3月期決算によると、売上高1兆7754億7000万円(前年同期比9.1%増)、営業利益1508億5100万円(46.3%増)、経常利益4197億300万円(62.1%増)、親会社に帰属する当期純利益4254億9200万円(62.6%増)となった。
ドライバルク事業の売上高は4000億円(1.1%増)、経常損益は139億円(62.5%減)。上期に好況を維持したケープサイズ市況による改善効果はあったが、前年度計上した貸倒引当金の戻し入れによる利益が剥落した特殊要因もあり減益となった。
エネルギー事業の売上高は5715億円(30.5%増)、経常損益は1036億円(55.0%増)。タンカー事業が増益だったほか、LNG船事業では既存の長期貸船契約や新造船竣工に伴い安定的な利益を確保した。
製品輸送事業の売上高は6159億円(0.5%減)、経常損益は3029億円(141.3%増)で、うちコンテナ船事業は売上高593億円(5.2%増)、経常損益2176億円(322.4%増)。コンテナ船の新造船大量竣工による船腹供給量の増加が見られ、スポット運賃市況も高水準で推移。自動車船は、完成車輸送需要が堅調に推移し、運航効率の向上や為替の影響などにより増益となった。
ウェルビーイングライフ事業は売上高1147億円(9.6%増)、経常損益81億円(10.3%減)。フェリー・内航RORO船については、商船三井さんふらわあが急激なコストインフレ影響を受けながらも、貨物事業はモーダルシフトの進行で積高が大幅に増加した。旅客事業も好調だった。
次期は、売上高1兆7000億円(4.3%減)、営業利益1000億円(33.7%減)、経常利益1500億円(64.3%減)、親会社に帰属する当期純利益1700億円(60.0%減)を見込んでいる。
商船三井 決算/4~12月の売上高8.2%増、営業利益は52.7%増