川崎汽船は1月23日、同社の大型LPG(液化石油ガス)船「GRACE RIVER」号が、豪州から日本までのLPG輸送を完了させたと発表した。
アストモスエネルギーと国際石油開発帝石が豪州で主導する「イクシスLNG(液化天然ガス)プロジェクト」で生産されたLPGの輸送をGRACE RIVERが担当。1月23日に、長崎県松浦市の九州液化瓦斯福島基地で受け入れた。
イクシスLNGプロジェクトは、日本企業が初めてオペレーターとして事業を推進する大型LNGプロジェクト。年間890万トン生産されるLNGのうち7割が日本の需要家に供給されるほか、ガス田探鉱・開発、パイプライン・液化プラント・受け入れ基地の建設、海上輸送といったバリューチェーンを日本企業などが担っていることから「日の丸プロジェクト」とも呼ばれている。
イクシスLNGプロジェクトでは、LNGのほかにもLPG(年間165万トン)やコンデンセート(ピーク時日量10万バレル)も生産・出荷される計画。
同プロジェクトからのLNG初出荷時(2018年10月)の輸送は川崎汽船のLNG船「PACIFIC BREEZE」号が担当したほか、コンデンセート輸送にも同社のシンガポール法人が保有・運航するアフラマックスタンカーでの輸送が予定されており、同プロジェクトが生産・出荷するLNG・LPG・コンデンセートそれぞれの貨物に対して、同社グループ船による日本への輸入が見込まれている。