東京都は3月3日、東京2020大会の開催に当たり、東京港においての取組を発表した。
東京2020大会の開催が東京港の周辺臨海部に競技会場や関連施設が集中し、多くの大会関係車両がふ頭周辺を走行することから、大会関係車両とトラックの輻輳による交通混雑の発生が懸念されている。
もし、大会時に何も対策を講じなければ、交通混雑により、「東京港にトラックが着かない」、「貨物が配送先に届かない」といった港湾物流に深刻な遅延のおそれがある。遅延をなくすためには、都心部に出入りする交通量の30%減を目指す必要があるという。
この交通混雑を緩和し、円滑な港湾物流を確保するために、東京港利用者には、大会時の貨物を「減らす」、輸送時間やルートを「変える」ことについて協力をお願いしている。
主な取組の内、一つは「コンテナターミナルのゲートオープン時間の拡大」。全国初の「深夜ゲートオープン」を実施する。ゲートオープン時間は7時30分から翌4時00分まで。また、輸出入の前倒しや後ろ倒しに対応できるよう、大会期間前後の時間拡大も実施する。
<ストックヤードの位置>
<ストックヤードの利用イメージ>

もう一つの取組がストックヤードの設置。24時間利用可能な貨物の一時保管所を多い、城南島、青海、中防外の4か所に約600台分設置する、としている。
実施期間は7月1日から9月30日まで。募集開始予定は4月1日から。利用料金は無料だ。運用ルールとして、搬出入時間では、ターミナルからの貨物搬入は15時まで、ストックヤードからの搬出は18時以降。利用期間については、青海、中防外、城南島が実施期間単位の期間貸しとなる。大井については1日単位の都度貸しとなる。
その他、臨海部の主要道路ごとの混雑予測を日別・時間帯別に公表する「臨海部混雑マップの提供」や、ふ頭周辺の交通状況を発信するWebカメラ14基増設し、互恵39か所の交通状況をリアルタイムで配信する「トラックドライバー向けのWebカメラを増設」を行う。
<新たなコンテナターミナル>

また、「トラックから船舶・鉄道への利用の転換支援」や「長期蔵置貨物の解消」「リーファーコンテナの需要増への対応」、「臨時貨物置場の設置」、「新たなコンテナターミナル・中防外Y2の供用開始(3月23日に供用開始)等の取組も推進していくとしている。
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