物流ロボット/アルペン・MonotaRO・ダイキン等で導入加速

2020年08月26日 

物流現場でのロボット利用が、急速に増えている。

労働集約産業である物流現場では、人材確保難からロボットの開発は進んでいたものの、投資額が高いため導入をあきらめていた企業が多かったが、アマゾンなどの大手EC企業での機器導入から、数年前から急速な普及を見せていた。

そこへ、新型コロナウイルスの感染による三密回避などの物流現場での職場環境の改善、IoTなどのシステムの高度化、利便性の高いロボットの開発が進むなどにより、現在では活況を呈する状況になっている。

<MonotaROの物流センターで稼働中の小型無人搬送ロボット「Racrew」>
MonotaROの物流センターで稼働中の小型無人搬送ロボット「Racrew」

工業用間接資材の通信販売最大手であるMonotaROは、兵庫県川辺郡猪名川町に開設する物流倉庫「猪名川ディストリビューションセンター(仮称)」向けに、日立インダストリアルプロダクツ製の小型無人搬送ロボット「Racrew(ラックル) 」約400台を含む搬送設備と倉庫制御システム(WCS)を導入する。

従来のピッキング作業に比べて3倍超の作業効率向上を実現し、倉庫内の搬送設備全体の制御を行うWCSと連係させ、新型コロナウイルス感染拡大後の新常態(ニューノーマル)に対応する。

MonotaROは、笠間ディストリビューションセンター(茨城県笠間市)に「Racrew」を合計260台以上導入しており、各物流センターでの利用拡大を進めている。

<オルビスの物流センターに導入したAGV>
オルビスの物流センターに導入したAGV

オルビスと流通サービスでは、流通サービスの騎西物流センター内のオルビス東日本流通センターに、中国のロボットメーカーZhejiang LiBiao Robot製のAGVを導入した。

1オーダーに対して1台のAGVを割り当て、集荷から検査梱包までの一連の工程に対応する。従来は手作業だった封函、方面別仕分けを9種の全配送箱サイズを自動判別する日本最速クラスの自動封函機、自動方面別仕分け機で行い、計330台のAGVが、集荷~検査・梱包作業場所まで最適なルートで走行し循環する。

従来と比較して、化粧品商材のEC出荷用ラインの人員を27%削減し、出荷能力を30%増の1時間あたり2400件に増強となった。

「待たせない・歩かせない・持たせない・考えさせない」ピッキングによって作業員の労働負荷を低減したほか、作業の効率化によって生み出した時間を就労環境の改善に向けた施策などに充てることが可能になったという。

<ダイキンで導入したRapyuta RoboticsのAMR>
ダイキンで導入したRapyuta RoboticsのAMR

日本通運は、品川支店の物流センターでRapyuta Roboticsの自律協働型ピッキングロボット(AMR)が本格稼働した。

荷主のダイキン工業の製品保守サービスのパーツセンター業務に導入し、今年6月にAMR10台を配置し、さらなる実証実験や機能開発を進めたうえで、8月から実際の業務に投入した。

人とロボットが安全で効率的に協働できることや、ロボットの利用によって物流業務に一定の効果があることを確認しており、AMRの能力を最大限に活用できる運用を構築するとともに他拠点への導入を目指す考えだ。

<折り畳みコンテナを載せたパレット台車を搬送するCarriRo AD+>
折り畳みコンテナを載せたパレット台車を搬送するCarriRo AD+

セイコーエプソングループの秋田エプソンでは、ZMPの「CarriRo AD+」1台を3月から導入し、倉庫から製造現場までの仕掛品搬送を自動化した。

往復300m程度のルートを1日最大30回行っていた搬送作業を完全自動化したことで、作業者の負担を軽減し、空いた時間を他の作業や業務改善に充てることが可能になった。

<ALPHABOTシステムのロボット台車「BOT」>
ALPHABOTシステムのロボット台車「BOT」

アルペンは、愛知県小牧市の物流拠点「小牧DC」に、村田機械の3Dロボット倉庫システム「ALPHABOT(アルファボット)」を導入する。

稼働は2021年7月を予定し、物流業務の保管補充、ピッキング、仕分け、梱包の各工程で約6割の業務削減を目指す。

ALPHABOTは、保管からピッキングまでロボット台車で完結させたシンプルな仕組みの自動倉庫システムで、日本での導入は今回が初めて。

従来の自動倉庫とは異なり、走行・昇降機能を有するロボット台車が、保管ラックの外も走行してピッキングポイントに商品を自動で供給する仕組みで、定点ピッキングが可能だ。

立体型倉庫のためAGV型ロボットより床面積あたりの保管効率が高く、商品格納や商品ピック時のワークステーションが併設されており、オーダー別ピックや、バッチ毎のトータルピックなど、柔軟な出荷プロセスへの対応が可能となっている。

様々な物流現場での積極的なロボット化が進むことで、物流現場の効率化・システム化・スピード化が促進されるものと期待されている。

なお、LNEWSとインプレスは11月12日、5回目となる「EC物流フォーラム2020」をネットで開催する。

EC、物流、小売・製造・調達・流通・販売・物流といった分野で、各企業が持つ強みやソリューションを具体的に紹介する場として講演、展示の協賛企業を募っている。

前回は、パルコ、ビームスホールディングス、フェリシモ、スクロール360、三菱商事、プロロジス、トラスコ中山、など様々な観点からEC物流の最新情報、課題、提案を発表し、事前登録者666人、実来場者408人が集結した。

来場者は、EC・小売業・物流企業を中心に、10%強が経営者クラス、役職者は専門職を含め74.9%と決定権者が揃っている。

今年は、新型コロナウイルスにより、様々な変化が業界・業態・企業別に発生しており、外出自粛の影響を受けて、EC率が一段と高まっている。

大型化・高精度化する物流インフラに対して、いかなるDX・IoT・AI・MHの活用、ラストワンマイル対策、幅広い視点でEC物流に関する最新情報と課題、改善、将来を探る。

■EC物流フォーラム2020開催概要
日時:2020年11月12日(火)9:30~18:00(受付9:00~)
会場:都内配信会場
主催:ロジスティクス・パートナー・LNEWS、流通ニュース
共催:インプレス
聴講料:無料(事前登録制)※事前登録募集は9月以降を予定
来場者数:400名想定(同時開催展計:2500名予定)
来場者対象:製造業・小売業・卸売業の経営企画、生産管理、システム部門、ロジスティクス部門、SCM部門、輸出入部門、物流子会社、3PL、倉庫、運送会社、行政、自治体、コンサルタント、研究者他
同時開催:ネットショップ担当者フォーラム、Web担当者Forumミーティング
注:ライブ配信の申し込みは、受け付けていません。

■協賛のメリット
・受講者データの提供:セミナー登録者、受講者の情報は、会期一週間後に事前登録時のアンケート情報とともにデジタルデータで納品する。
(個人情報のオプトインを取得した情報で、フォーラム終了後の営業活動)

・講演の準備:集客から講演までを事務局がトータルに運営しサポート。

・無料登録者募集は、主催:ロジスティックス・パートナーと共催:インプレスと共同で、各社が保有するメディアやデータベースを用いDM、メール配信などで開催告知を行う。

※なお、現在は上記協賛企業の募集のみを受付けており、無料登録者申込み(無料)の受付は、9月以降のLNEWSで案内する予定。

■EC物流フォーラム2019開催概要
https://academy.impress.co.jp/event/201911eclogi/

■EC物流フォーラム2019のイベント記事
https://www.lnews.jp/2019/11/l1130001.html

■問い合わせ
ロジスティクス・パートナー
担当:永田
https://www.lnews.jp/contact/

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