インフォアジャパンは4月22日、アテナが、インフォアの倉庫管理システム「Infor WMS」の最新版を導入し、アマゾン ウェブ サービス(AWS)のクラウド環境上に構築したと発表した。
Infor WMSは本稼働を開始しており、アテナは、急増を続け、繁忙期には約3倍に増加する物流トランザクションにも柔軟に対応できる拡張性と、BtoC領域や特定業界の3PLといった新規ビジネスに必要な機能を備えた、物流サービスの成長を支えるためのDX基盤を構築している。
アテナは10社を超えるWMSを比較し、今後注力するBtoC領域のDtoC(Direct to Consumer)や特定分野の3PLに必要な機能を含む、業界向けの機能を豊富に備えていることを決め手に、Infor WMSの最新版を採用した。Infor WMSは、運用・保守費用を抑制しつつ、繫閑の差で大きく変動する物流トランザクションに対応できる拡張性を得るために、新たにAWSのクラウド環境上で構築。
Infor WMSは、アテナの東京圏3拠点、大阪、名古屋の計5拠点の物流センターで、本稼働を開始している。AWSの論理的に分離された仮想ネットワークであるAmazon Virtual Private Cloud (Amazon VPC) 上で構築され、オンプレミス環境と仮想ネットワークをAWS Direct Connectによる専用回線で結んでいる。
アテナは、Infor WMSをクラウド環境上で構築したことで、月々100万以上発生し、繁忙期には約3倍に増加する物流のトランザクションに対応できるようになった。
また、BtoC領域のDtoCに不可欠な多品目少量出荷に柔軟に対応できるシングルピック機能や、医薬品や食品・飲料といった特定業界の3PLに必要な温度管理やロット管理の機能により、従来システムでは難しかった新規市場への参画を進めている。
さらには、Infor WMSによるデジタル化により物流センターの標準化も実現しており、処理性能の向上やクラウド移行による運用・保守費の低減などとあわせて、労務費およびTCOコストを削減している。
なお、こののプロジェクトは、導入段階よりアテナの物流サービスチームが主体的に関与しており、Infor WMSの豊富な機能を活用することで大きなカスタマイズを減らし、外部に委託することのない運用体制を築いている。同社は今後も、RPA(Robotic Process Automation)との連携による自動化や、メーリング事業におけるTC(トランスファーセンター)型資材の管理など、自社主導でInfor WMSを活用したDX推進の取り組みを拡げていく予定だ。
アマゾン/北海道への翌日配送開始、ANA旅客機の貨物室を活用