JFEスチールは7月20日、日本郵船、川崎汽船および商船三井と、LNGを燃料とする21万トン級ばら積み運搬船3隻の長期輸送契約に関する契約を締結したと発表した。
21万トン級の大型LNG燃料船の導入は国内初となる。
この船は日本シップヤードが開発・設計を行ったもので、今後ジャパン マリンユナイテッドおよび今治造船で建造される予定。2024年の初めから順次竣工し、同製鉄所向けに海外から鉄鉱石および石炭を輸送する。
カーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みが世界的に加速する中、国際海運の分野でも、温室効果ガス排出量削減の必要性が高まっている。
今回導入する船は、従来燃料である重油の代わりにLNGを使用することで、温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)の排出量を約25-30%、硫黄酸化物(SOx)の排出量を約100%、窒素酸化物(NOx)の排出量を約85%削減することができる。
今後導入する鉄鋼原料輸送船についても、順次LNG燃料船に切り替えていくとともに、長期的には、アンモニアやカーボンリサイクルメタンをはじめとするゼロ・エミッション舶用燃料について、実用化に向けた検討を複線的に推進していく。
JFEグループは、気候変動問題への対応を経営の最重要課題と位置づけ、本年5月に「JFEグループ環境経営ビジョン2050」を公表し、2050年までのカーボンニュートラル実現を目指している。同社は今後とも、グループ相互の連携をさらに強化し、鉄鋼サプライチェーン全体でのCO2排出量を削減していくことで、持続可能な社会の実現に貢献していくとしている。
■概要
主要寸法:全長約299.99M x 幅 約50.00M x 深さ 約25.00M x 喫水 約18.40M
載貨重量:約21万トン
総トン数:約11万800