国土交通省は10月13日、我が国独自の衛星測位システム「みちびき」について、船舶で国際的に利用できる衛星航法システムとして、IMOで承認されたと発表した。
これは、10月4日から8日まで、オンライン会議で行われた国際海事機関(IMO)第104回海上安全委員会(MSC 104)で承認されたもの。
これまで、我が国は、独自の衛星測位システム「みちびき」を、船舶で国際的に利用できる衛星航法システムに位置付ける提案をIMOで行い、審議を重ねてきた。
今回の会合では、「みちびき」の性能が衛星航法システムの国際基準に適合することが確認され、船舶での利用に必要なIMOの承認が得られた。同システムは、外洋のみならず、船舶が輻輳する沿岸航行時等の航行支援のための運用基準に適合する世界初のもの。
今後、我が国関係船舶のみならず、諸外国の船舶にも広く利用されることで、海上輸送の安全性向上が期待される。
また、アンモニア燃料船のガイドライン検討では、国際海運からの温室効果ガスの排出削減のため、アンモニアを燃料とする船舶の開発が、我が国を含め世界中で進められているとし、会合では、我が国より、アンモニア燃料船の普及促進に向けて、国際的な安全ガイドライン策定に向けた検討を開始する提案を行っていた。
提案は重要かつ優先度の高い案件として認識されつつも、審議時間の都合により、採択にかかる審議は次回会合(2022年4月予定)に延期された。