日本GLPは10月27日、神奈川県相模原市、佐川急便、西濃運輸と、災害時に救援物資を迅速に配送することにより被災者の生活の安定を図る「4者合同救援物資配送訓練」を「GLP ALFALINK 相模原」で初めて実施し、その一部をメディア向けに公開した。
<「4者合同救援物資配送訓練」を実施>
4者は、「災害時における救援物資の受入れ及び配送等並びに救援物資受入れ拠点の設置等に関する協定」を、2021年11月に相模原市、佐川急便、日本GLPで、2022年2月に相模原市、西濃運輸、日本GLPでそれぞれ締結。同施設は、同協定に基づき、発災後4日以降に届く、国のプッシュ型支援による救援物資の受入拠点として、相模原市より救援物資受入拠点に指定されている。
<GLP ALFALINK 相模原>
「GLP ALFALINK 相模原」は、敷地面積29.5万m2、総延床面積約67.4万m2という日本最大級の物流施設。圏央道「相模原愛川」ICから約4.3km、JR横浜線・JR相模線・京王相模原線「橋本駅」から車で15分ほどの場所に立地している。
<日本GLPブランドクリエイション部 大石真史シニアマネージャー>
訓練に先立ち、日本GLPブランドクリエイション部の大石真史シニアマネージャーが、「4者間では、ビジネスの連携とともに地域貢献も一緒に行っている。当施設はハザードマップを考慮した物流の最適立地で、建物自体も強固な構造だが、ポイントは平時からの連携と訓練。担当者が連携しあうことで災害時にも最新の物流システムを活用した、素早い対応ができる。ここを先行モデルとして、入居企業とともに地域社会へ周知し、開かれた物流施設として地域と共生していきたい」と訓練の意義を語った。
救援物資配送訓練は、同施設内の「相模原1」5階で実施。災害発生時を想定し、救援物資が施設に到着するまでの情報伝達、救援物資の到着・受入れ、自動仕分け機を使用した避難施設への物資仕分け作業、トラックでの出庫・配送までの一連の流れを想定した訓練となった。
<救援物資が到着・受け入れ>
<救援物資>
<荷下ろし>
各社の役割としては、相模原市が被害状況を把握したうえで、救援物資の要請・配送を決定。日本GLPが同市からの要請を受け、佐川急便と西濃運輸の合意のもと、「GLPALFALINK相模原」に救援物資受入拠点を開設。トラックで運びこまれた物資は、荷下ろし、点検の後、佐川急便の自動仕分け機により、仕分け作業が行われた。
<自動仕分け機を使用した避難施設への物資仕分け作業>
<配送先ごとにバーコードを貼付>
同仕分け機は、災害モードに切り替えることで1時間に4000個、小物なら5000個を仕分けることが可能。荷物に貼付されたバーコードにより、配送先ごとにスピーディーに仕分けられ、その後トラックで仮想避難所まで輸配送を行った。
<自動仕分け機によるスピーディーな作業>
<トラックでの出庫・配送>
訓練終了後には、4者で講評・検討会を実施し、今後の発災時の課題を確認し合った。また、報道向けに施設内覧会も同日開催され、「GLP ALFALINK 相模原」地域に開放している共有スペース(カフェテリア・マルチコート)のほか、感染症対策や免震構造、BCP対策なども披露された。
<BCP対策>
なお、「GLP ALFALINK 相模原」では現在、「相模原1」と「相模原3」が稼働中で、今後「相模原2」が2023年5月末、「相模原4(成約済)」が2022年11月末に完成を予定している。