近物レックスとJPロジスティクスは4月13日、物流ネットワークの補完・共創による両社の事業成長を目的とした業務提携に係る合意書を締結したと発表した。
<(左から) 近物レックス 堀内社長、JP ロジスティクス 長谷川社長>
提携内容は、まず施設の共同利用の実施。物流拠点の確保、拠点スペースの有効活用及び運送便の効率化等を目的として、既に、千葉県下、静岡県下及び愛知県下で施設の共同利用を開始している。また、新たなエリアにおいても共同利用を検討していく。
近距離支店間での共同配送の実施では、上記の共同利用支店のほか、両社の支店間距離が近い施設において、配送エリアを相互に割り振り、事前に荷物を受け渡しすることで、これまで重複していた配送業務の効率化を実現する。
そして、自社整備工場における相互整備の実施だ。整備対象車両の所在地の状況から、両社間で最寄りの整備工場にて整備を実施できるようにすることで、整備車両の回送距離の削減等を図る。
現在、物流業界は、慢性的なドライバー不足、燃料価格の高騰等の厳しい経済環境の中、従業員の働き方改革及び時間外労働への上限規制が強まる「2024年問題」、さらには、持続可能な社会の実現などのさまざまな課題を抱えている。
こうした課題解決のため、東日本に強みを持つ近物レックスと、西日本に強みを持つJPロジスティクスは、両社のそれぞれの地域的な強みを最大限に活かしつつ、両社が持つリソースをシェアすることにより、物流業界の課題を解決するアプローチが必要という共通認識のもと、業務提携を推進していくこととなったもの。
両社は共に路線事業(企業間の特別積合せ貨物運送事業)を主力としている物流会社だが、この提携による物流ネットワークの補完・共創を通じ、両社の今後の事業成長と同時に、物流業界の発展に寄与する取組みを継続して推進していくとしている。