アリババクラウドDXラボから生まれた最初の共同イノベーションは、アリババクラウドとTSIホールディングスとのコラボレーションだ。
両社による戦略的提携のもと、TSI ホールディングスはアリババクラウドのスマート物流ソリューションを導入し、日本および海外で同社のサプライチェーンのデジタル化に取り組む。
今回の取り組みにより、TSI ホールディングスは、アリババクラウドの倉庫管理システム（WMS）を導入することで、在庫状況をリアルタイムで把握し、それに基づいた物流管理の意思決定が可能になる。このクラウドベースのスマートソリューションは、アリババグループ傘下の物流企業であるツァイニャオ・ロジスティクス（ツァイニャオ）のスマートロジスティクス技術を活用して開発されている。
アリババクラウドのWMSは、従来のアナログ管理からの切り替えとなり、データ志向のアーキテクチャで設計されている。このソリューションにより、輸送状況や在庫状況を可視化し、AIを活用することで、顧客の最も近い倉庫からの入出荷の作業平準化や、荷物量の予測による在庫管理の改善といった効果が期待されており、さまざまな業務効率化が可能となる。
TSI ホールディングスは、2023年3月に上海と付随する日本のクロスドック倉庫、2023年11月にはベトナムの倉庫でアリババクラウドのWMSを展開し、今後も複数の物流拠点に展開する予定だ。
TSI ホールディングスの下地 毅社長は、「アリババクラウドとの協業を拡大できることを嬉しく思う。今回、アリババクラウドのWMSを利用することで、絶え間なく変化するグローバルなサプライチェーン環境に対応する物流基盤を４か月と素早く構築することができた。日本と海外のサプライチェーンを一つのフレームワークで管理することで、スムーズな荷渡しが実現し、貿易コストの削減と、関連するカーボンフットプリント削減にも貢献することができる。物流2024年問題に対し、荷主として輸送事業者の負担軽減に努め、より多くの顧客に満足してもらえるショッピング体験と持続可能なファッションエンターテインメント産業の実現を目指す」としている。
また、TSI ホールディングスとアリババクラウドは、TSI ホールディングスのオンラインショップと実店舗の在庫管理、RFID や自動化倉庫などのスマート物流ソリューションの活用を通じて、サプライチェーンの最適化と、より快適な購買体験の実現に取り組んでいる。
