SG ホールディングスグループで百貨店・大規模小売店向けの納品代行や店内配送を手がけるワールドサプライは10月17日、同日に開業した「京都髙島屋 S.C. 専門店ゾーン『T8』」の受託を以て、商業施設における館内物流業務の受託件数が100施設となったと発表した。
このサービスの利用によっていくつかの点で社会・環境課題の解決に貢献している。まず、荷捌場に到着した納品物の仕分けや店舗までの配送を同社が担うことで、納品車両のトラックドライバーの作業を軽減する。荷役分離によるトラックドライバーの労働時間の短縮により、2024年問題の解決に貢献する。
また、納品車両の入館登録規制や納品時間スケジュール管理を行い、荷捌場の混雑を防ぎ、施設周辺の渋滞を緩和する。近隣住民や施設周辺の人々の利便性向上に貢献する。
納品時間スケジュール管理によって納品物の荷降ろしがスムーズになり、納入口で待機する時間を削減できるため、アイドリングによる CO2の排出を削減することができる。
さらに、同社では独自の館内配送システムを活用。OCR(Optical Character Recognition:光学的文字認識)技術を用いて伝票を読み取り、到着した荷物を仕分けるシステムや、サイン・はんこの押印が要らない電子受領システムなど、独自の館内配送システムを活用している。館内作業を効率化するシステムによって、待機時間削減や環境に配慮したペーパーレス運営に貢献する。
なお、同社はFLS(Facility Logistics Support)事業として、大型・複合商業施設において、各運送会社から施設内のテナントへ納品される荷物を集約し、施設内指定配送業者として店舗まで配送するサービスを提供している。このサービスは、施設内外の物流環境を向上させることを目的に、2011年に静岡市の商業施設「新静岡セノバ」の館内物流を受託したところから始まった。