シーアールイー(CRE)は3月7日、福岡県小郡市において開発を進めていた物流施設「ロジスクエア福岡小郡」が2月29日に竣工したと発表した。
「ロジスクエア福岡小郡」は、特定ユーザーのニーズに基づいた施設を開発するオーダーメイド型(ビルド・トゥ・スーツ(BTS)型)の賃貸用物流施設であり、国内大手物流会社の専用センターとして2024年3月より稼働開始する。
「ロジスクエア福岡小郡」は、九州自動車道、長崎自動車道、大分自動車道の結節点である「鳥栖」ジャンクションから東へ約5km(車で約4 分)の「筑後小郡」ICに隣接した物流適地で、近くには主要地方道久留米筑紫野線、県道本郷基山線及び国道500 号線等の幹線道路が配置されており、交通利便性において高い立地メリットを有している。また、この開発地から約200mに甘木鉄道の「今隈」駅があり、労働力確保の観点からも優位性がある立地となっている。
開発地を含めた周辺エリアは、小郡市都市計画マスタープランにおいて工業及び流通施設を集積するゾーンとして位置付けられており、既に筑後小郡IC地区地区計画が都市計画決定されているため、市街化調整区域に立地しているが倉庫業法に基づく営業倉庫登録も可能だ。
「ロジスクエア福岡小郡」は、テナント企業の要望に基づき、地上4階建て(倉庫3層)の倉庫棟と平屋建ての危険物倉庫棟(4棟)で構成する総延床面積2万3913.44m2(7233.81坪)の物流施設になる。
倉庫棟の倉庫部分の基本スペックとしては、外壁には金属断熱サンドイッチパネル、床荷重は1.5t/平方メートル (2.5tフォークリフト対応可)、有効高さは5.5m以上、照度は平均300ルクスを確保し、昇降設備は、荷物用エレベーター(積載荷重4.1t)2基、垂直搬送機2基を実装している。
さらに、トラックバースには10mの大型庇を設けることで雨天時の入出庫や庫外荷捌きにも対応可能となっており、構造計画としては最上階の柱を大幅に間引くなど、様々なオペレーションにも柔軟に対応できる施設計画としている。
将来対応としては、事務室及び庫内トイレの増設、庫内空調設備設置の際の配管ルートや室外機置場の確保等、入居テナントの将来ニーズにも一定の対応ができる仕様とし、オーダーメイド型の施設でありながらも、様々な物流ニーズに対応し得る機能性・汎用性を兼ね備えた同社の基本スペックを満足しうる施設となっている。
環境対策としては、全館LED照明、人感センサー、節水型衛生器具を設置し、事務所やエントランスの天井面には九州産の国産天然木材を使った型枠材を採用して、内装仕上げ材としても兼用利用することで建物自体の炭素固定を促しCO2を削減するなど、環境や省エネルギーに配慮した施設とし、BELS評価の★★★★★(ファイブスター)、CASBEE-建築(新築)のAランクを取得している。
また、今後、エンバイオ C・エナジーにて太陽光発電システムの導入を予定しており、この物件屋根に設置する太陽光パネルで発電した自然エネルギーをこの物件で自家消費する計画だ。「ロジスクエア」シリーズにおいて環境に優しい自然エネルギーを活用することで、脱炭素社会の実現に向けた社会的責任を果たしていくとしている。
■概要
施設名称:ロジスクエア福岡小郡
所在地:福岡県小郡市山隈
敷地面積:1万5988.80m2 (4836.61坪)
用途地域:なし(市街化調整区域)
主要用途:倉庫(倉庫業を営む倉庫)
構造規模:普通倉庫 柱 鉄筋コンクリート造+梁 鉄骨造(最上階のみ柱 鉄骨造)
地上4階建て(倉庫部分3層)
危険物倉庫 鉄骨造 平屋建て 4棟
延ベ面積:5棟合計 2万3913.44m2 (7233.81坪)
着工:2022年12月 7日
竣工:2024年 2月29日
設計施工:松尾建設
CRE/福岡県小郡市にロジスティード専用BTS型物流施設竣工