鴻池運輸は3月7日、空調機改装のテクノロジーとロジスティクスを掛け合わせた鴻池運輸独自のサービスKonoike Multi Vendor System(K-MVS)の主要拠点となるテクニカルセンター「テクノロジス幕張」(千葉県習志野市)が完成し、2月26日に竣工式を行ったと発表した。
本格稼働開始は、2024年4月1日。
K-MVSは、中期経営計画(2023年3月期~2025年3月期)の重点4項目の一つ「革新への挑戦:技術の活用と DX ならびに協業による挑戦」の一環で取り組んでいるサービスで、空調機メーカー、サブコントラクターが業務用空調機を据え付ける場合の工事現場における人材不足、納入車両待機時間、余剰在庫、CO2削減等さまざまな課題解決に対応するもので、これまで鴻池運輸の既存拠点で提供してきたもの。
テクノロジス幕張は、首都圏の堅調な再開発を背景とする業務用空調機改装業務の需要増加見込みに加え、益々深刻化する工事現場の生産性向上、労働負荷軽減、環境負荷低減に対する取り組み強化として、K-MVS の提供体制を増強するため、約64億円を投資し、2022年11月に着工、開設準備を進めていた。
特徴には、業務用空調機改装、プレハブ工法が対応可能なモノづくり・改装機能に機軸を置いた保管・配送機能を併用するセンターとしている。10トン天井クレーン1基、2.8トン天井クレーン1基、塗装ブース、400V電源を各フロア完備、機密検査、貨物用EV2基、垂直搬送機2基を備える。路面に廃PET活用高耐久アスファルト改質剤使用。また、太陽光発電および蓄電技術を活用し、CO2排出ゼロを目指す。
竣工式で鴻池忠彦社長は「テクノロジス幕張は、地震・水害等の自然災害から守るあらゆる工夫や天井クレーン装備等の特徴を持つ「K-MVS」の主要拠点となる新センター。「K-MVS」は、建設業界や物流業界の「2024年問題」による労働力不足の対策に加え、工事現場の納入車両によるCO2排出量増加等の環境問題の解決に寄与する。鴻池運輸では、2030年ビジョンで「技術で、人が、高みを目指す」というメッセージを掲げており、最新技術と現場で培われてきた職人の技術を掛け合わせ、顧客と一緒に社会の課題解決を図る「現場のあり方」を進化させていきたいと考えている」と述べている。
■概要
名称:テクノロジス幕張
延床面積:2万4670m2
規模:鉄骨4階建 免震構造
本格稼働開始:2024年4月1日
所在地:千葉県習志野市芝園 2-3-1
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