三菱重工グループの三菱重工サーマルシステムズは6月6日、中小型トラックなどに搭載可能な薄型の電動式輸送用冷凍ユニット「TEKシリーズ」を、欧州販売会社であるMitsubishi Heavy Industries Thermal Transport Europe GmbH(MTTE)を通じて販売開始した。
TEKシリーズは自社で生産するプラグインハイブリッドシステムを採用。商用電源(プラグイン電源)と冷凍機専用発電機を併用することで、走行・停止など車両の状態に合わせ、プラグイン充電、走行充電とバッテリー運転の自動切り替えができる。
また、冷凍機のバッテリー残量や庫内温度に応じて3つのモード(パワーセーブ、高効率、ハイパワー)に自動で切り替わる。
車両の駐停車中やアイドリングストップ中にも冷凍機の運転が続けられるため、配送ドライバーは冷凍機の操作を行うことなく運転・配送に集中でき、食品や薬品の輸送で求められる高い水準で庫内温度を維持・管理することができるのが特徴だ。
欧州ではコロナ禍以降、スーパーマーケットなどによるホームデリバリーや薬品の安全輸送という観点から、市内配送に最適な中小型トラックでの定温輸送に対するニーズが高まっている。TEKシリーズは、冷凍機の搭載スペースが少ないこれらの車両に積載可能なコンパクト性・汎用性を実現したもの。よりコンパクトな冷凍機を求める欧州の市場ニーズに応えていくとしている。
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