武田薬品は9月19日、VELA社の貨物三銅船を活用し、自社の医薬品を欧州-米国間で輸送すると発表した。初航海は2026年後半の予定。
VELA社が医薬品専用に設計し、今後運航を開始する新世代の貨物三胴船は、海上では100%風力で航行する。
風力を活用した海上輸送により、輸送に伴う温室効果ガス排出量を航空輸送比で最大99%、コンテナ船比で最大90%削減するという。
また三胴船には適正流通基準(GDP)に準拠した温度管理可能な冷蔵システムが搭載されており、船上で発電された再生可能エネルギーにより稼働する。
こうした仕組みにより、コールドチェーンにおけるサステナブルな運用と、製品の安全性と品質を維持するために必要な高度な物流性能を実現する。
武田薬品では、2040年までにバリューチェーン全体で温室効果ガス排出量をネットゼロにすることを目標に、事業活動や医薬品供給のあらゆる側面に気候変動への適応施策を組み込んでいる。
またVELA社は、コンテナ船よりも短い15日以内で大西洋横断輸送を実現することを目指し、2028年までに三胴船を5隻に拡充し、年間4万8000トンの貨物輸送を計画している。
発表によると、こうした取り組みは世界初となり、武田薬品社は「風力三胴船で自社医薬品を輸送する初のバイオ製薬企業として、製薬業界における環境に配慮したサステナブル輸送の新時代を開く」としている。
三菱ふそう/ミドリ安全、日本ゴアとEV対応業務専用の作業服を開発、世界初