パスコは12月2日、「LogiSTAR Geospatial LINKS」を構成する新サービス、「LogiSTAR Geospatial LINKS -Local（ロジスター・ジオスペーシャルリンクス・ローカル）」（-Local）の提供を開始した。
＜画面の様子＞
「-Local」は、これまで培った知見を活かして開発した、物流の中でも特に地場配送に特化したクラウド型の配車計画支援システム。熟練配車担当者のノウハウをシステムに組み込むことで、新任担当者でも迅速かつ効率的に配車計画を策定できる機能を備えている。
また、既にリリース済みの中長距離輸送の配車計画を支援する「LogiSTAR Geospatial LINKS -Line（ロジスター・ジオスペーシャルリンクス・ライン）」など他のサービスと連携することで、物流全体を一気通貫でつなぐ仕組みが完成した。これにより、物流の各プロセスがシームレスに連携し、効率的かつ効果的な運営が可能となった。
「-Local」 の特徴として、地図を活用した直感的な配送エリア設定がある。従来の配車計画では、市区町村や住所情報を基に配送伝票を集約していたが、河川や高速道路などによるエリアの分断には対応が難しい場合があった。この課題に対し、「-Local」では、地形や交通網の分断要素（河川・高速道路・駅など）を考慮した配送区域を簡単に作成できるため、配車担当者による手修正やデータ加工の負担を軽減する。これにより、精度の高い配車計画の効率的な策定が期待される。
また、自動配車前の配送伝票の閲覧性・操作性を向上、配車後の伝票修正も高速になる。配車計画の際、複数の情報を確認するために多くの画面を切り替える必要があり、情報の把握が煩雑だった。「-Local」では、使いやすさ・情報の見やすさを追及し、配車業務に必要な情報を1画面に集約して表示できるようにしたことで、伝票情報（商品名や型番）を検索・確認しながら、配車業務を行うことも容易になった。これにより、車両への割り付けや伝票集約の負担が軽減され、配車計画の作業時間短縮が見込める。また、自動配車後の手修正のレスポンスも向上する。
＜商品情報を見ながら配車/検索して配車＞
さらに、多様な動態管理サービスとも連携が可能だ。「-Local」は、動態管理用のスマートフォンの貸与が可能な車両には、ナビタイムジャパンの「ビジネスナビタイム動態管理ソリューション」を活用し、リアルタイムな運行状況の確認と、車両サイズに最適化されたナビゲーション機能が活用できる。
＜多様な動態管理サービスを一元管理＞
一方、スマートフォンの貸与が難しい車両には、traevoが提供する「traevoプラ
ットフォーム」と連携し、デジタルタコグラフ（通信機能付き）からの動態情報を同一システム内で確認できる。これにより、「-Local」はスマートフォン貸与が可能な車両と不可能な車両をハイブリッドで統合管理し、すべての車両を効率的かつ包括的に運行管理する柔軟性を提供する。
システム提供の背景には、ドライバー不足と規制強化で様々な課題が生まれている「物流2024年問題」から半年以上経過した今、TMS（輸配送管理システム）への関心は急激に高まっていることが挙げられる。特に、物流2法（物資の流通の効率化に関する法律、貨物自動車運送事業法）の改定により、「運転者一人当たりの一回の運送ごとの積載率向上」や「待機時間の削減」に対する荷主企業の関心が高く、荷主自ら配車計画の見直し・改善検討をする必要性が高まっていることがある。
なお、パスコは、物流現場の課題解決を目指し、20年以上にわたり物流分野の業務支援システムを提供している。また2022年から、輸配送業務における部分最適から全体最適を目指した、次世代の輸配送管理システム（TMS）ソリューション「LogiSTAR Geospatial LINKS（ロジスター・ジオスペーシャルリンクス）」を開発・提供している。
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