LNEWSは、物流・ロジスティクス・SCM分野の最新ニュースを発信しています。





DHL Express、コスモ石油マーケティング/国産SAF720万リットル調達契約

2025年01月28日/3PL・物流企業

DHL Expressとコスモ石油マーケティングは1月28日、持続可能な航空燃料の調達契約をDHLジャパンのトニー カーン社長、コスモ石油マーケティングの森山 幸二社長の両者により締結した。

<締結式の様子>

<締結式での署名の様子、左がコスモ石油マーケティング守山社長、右がDHLジャパンのトニー カーン社長>
20250128dhlcosmo1 - DHL Express、コスモ石油マーケティング/国産SAF720万リットル調達契約

<締結書を手にした両社長>
20250128dhlcosmo2 - DHL Express、コスモ石油マーケティング/国産SAF720万リットル調達契約

これはDHL Expressが排出量を削減した航空輸送の推進に向けて、コスモ石油マーケティングから国内産SAFを調達するもの。DHL Expressは2025年4月より、定期航空フライトへのSAF利用を開始する。この取り組みは、国際エクスプレスでアジア発となるSAF活用による定期航空貨物サービスとなる。

契約は、コスモエネルギーホールディングスの関連会社であるSAFFAIRE SKY ENERGYが製造するSAFの大型契約となる。SAFは、同社が2025年度の稼働開始を予定する量産設備で製造され、コスモ石油堺製油所から運ばれる予定。これにより、DHL Expressは安定的なSAF供給を確保し、日本における持続可能な航空貨物輸送の推進に向けた取り組みを加速させる。

DHLジャパンのトニー カーン社長は、「コスモ石油マーケティングとの契約により、国際エクスプレスで日本初となる定期貨物便での国産SAFの利用を開始出来ることを大変嬉しく思う。SAFは航空輸送における温室効果ガス排出量を削減する最も有効な手段。今後も、日本の顧客に対する責任として、排出量を削減した輸送ソリューションの普及に尽力し、社会全体の環境負荷軽減に貢献していく」と述べている。

コスモ石油マーケティングの森山 幸二社長は「SAFは当社が持つ脱炭素商材の一つとして、航空機の脱炭素につながる重要な商品であり、世界的な航空貨物輸送ネットワークを持つDHLならびにその荷主の脱炭素に貢献できることを嬉しく思う。今後とも、本取り組みをはじめとしてSAFを活用した脱炭素社会の実現を後押ししていく」と述べた。

<調印後の握手>
20250128dhlcosmos3 - DHL Express、コスモ石油マーケティング/国産SAF720万リットル調達契約

コスモエネルギーグループは2025年度以降、原料となる廃食用油の調達から、SAFの製造・品質管理、航空会社への供給に至るまでのすべてのSAFサプライチェーンの構築を国内で実現する。SAFの国内プラントであるコスモ石油堺製油所では年間約3万キロリットルの供給体制となり、そのうちの720万リットルがDHL Expressに供給されることになる。

DHLジャパンでは、SAFの利用は今回の中部国際空港だけの使用となるが、今後、成田国際空港、関西国際空港にも広げていく計画だ。

DHL Expressは、現在、アムステルダム・スキポール空港(蘭)、ストックホルム・アーランダ空港(瑞)、ブリュッセル空港(白)、イーストミッドランド空港(英)、ロサンゼルス国際空港(米)、ライプチヒ空港(独)、マイアミ国際空港(米)、サンフランシスコ国際空港(米)およびスタンステッド空港(英)でSAFを調達している。そしてこのたびの合意で調達されるSAF燃料は、日本では中部国際空港で供給されることになった。中部国際空港は、DHL Expressのグローバルネットワークで活用する500以上の空港の中で、アジア初のSAF調達空港となる。

なお、DHLグループは、2050年までの温室効果ガス排出量ネット・ゼロの達成を目指し、様々な脱炭素の取り組みを行っている。SAFを活用した国際輸送サービス「GoGreen Plus」の提供に加え、世界各地で集配車両の電動化、航空輸送時のSAF使用および施設におけるカーボンニュートラル化を推進している。

DHL Express/アジア太平洋地域でネットワーク強化、国際貨物量増加

関連記事

3PL・物流企業に関する最新ニュース

最新ニュース