静岡県は7月18日、セルロースナノファイバー(CFN)を配合した物流資材を用いた実証事業を、今年8月から県内のファミリーマート約80店舗で実施すると発表した。
CNFは、木材などから得られる繊維をナノレベルまで微細化した植物を原料とするバイオマス素材。軽量かつ高い強度を持つ高機能素材として様々な製品への応用が期待されている。
今回の実証では、物流資材としてパット(主に食品を店舗への配送する際に用いられる薄型容器)を開発し、小売店舗への配送に実装する。なお、こうしたCNF配合容器を商品配送に活用することは世界で初めてだという。
静岡県では民間企業からCNFをはじめとするセルロース素材を活用した事業アイデアを募集しており、採択事業者となったのが、伊藤忠商事を代表機関とする「セルロース複合プラスチック物流資材のコンビニ店舗輸送網実装コンソーシアム」。
実証ではCNFの活用により物流資材の薄肉化・軽量化を図ることで、コンビニエンスストアの物流における作業負担軽減や積載効率改善につなげる狙いがある。
伊藤忠商事がプロジェクトマネジメントと原料調達を行い、ファミリーマートが静岡県内の店舗及び倉庫でのCNF物流資材の実装を行う。また三甲(本社:岐阜県)がCNF物流資材の製造及びリサイクルを担い、製品性能評価・環境評価及びものづくりの支援は京都大学が担当する。
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