チルド物流研究会(チルド食品メーカー10社)と、SM物流研究会(小売24社)は3月24日、物流の適正化・効率化へ向け作成「チルド食品業界製配販行動指針」を公表した。
チルド食品業界のガイドラインとして定めたもので、業界として初の取り組み。4月の改正物効法施行を前に着荷主規制への対応が求められる中、製造・卸・小売が連携し物流課題解決に取り組む枠組みを明確化した。
<会見の様子>
<いなげや 執行役員 齊藤記央氏>
同日、東京都内で両研究会による会見が開かれ、いなげや執行役員の齊藤記央氏(商品戦略部 物流運営部長)らが登壇、ガイドラインや研究会の取り組みについて説明した。
齋藤氏は「サプライチェーン全体で、こうしたガイドライン作成は画期的。加工食品や飲料では先行的に取り組んでいるが、チルド業界ではなかなか進んでこなかった。持続可能なチルド食品物流構築への礎としたい」と意義を語った。
指針は、「物流業務効率化・合理化」「輸送荷役時の安全確保」「輸送契約の適正化」の3分類で構成。項目ごとに優先度をつけて取り組み、毎年度各項目を評価して数値化する仕組み。
優先度「A」には、納品リードタイムの確保や、検品の効率化・検品水準の適正化、発注の適正化のほか、運送・荷役作業の安全対策などが盛り込まれた。評価数値の低い項目は分析を行い、協議・課題解決に向けて改善を図る。
さらにチルド物流における「荷役作業削減に向けた付帯作業定義」「積載率改善に向けた納品条件の見直し」など、長年の重要課題については、首都圏SM物流研究の中にさらに分科会を設け、製配販で協議する。この分科会には日本加工食品卸協会の代表として、日本アクセスが参加し、卸視点での助言や課題解決に向けて協力する。
チルド物流研究会は2024年10月に発足。参加企業は、伊藤ハム米久HD、江崎グリコ、日清食品チルド、日清ヨーク、日本ハム、プリマハム、丸大食品、明治、森永乳業、雪印メグミルクの10社。
製配販連携の枠組みであるFSP(フードサプライチェーン・サステイナビリティプロジェクト)や、参画メーカー同士の共同輸配送も開始しており、業界全体で持続可能な物流体制の構築を目指し、活動を加速している。
業界横断で連携し、サプライチェーン全体での最適化に踏み込む今回の指針策定は、これまで個社対応にとどまりがちだったチルド物流の構造改革を、実装フェーズへと進める一歩となる。

