川崎重工グループの川崎車両、日本貨物鉄道(JR貨物)、鉄道総合技術研究所の三者は5月23日、共同で実施する「鉄道輸送用液化水素タンクコンテナの開発」が、NEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)の助成事業に採択されたと発表した。
実証期間は2025年度~2027年度。事業では、液化水素の鉄道輸送に適したタンクコンテナに必要となる要素技術を確立するとともに、製造性確認のためタンクの試作を行う。
陸上輸送用(自動車用)タンクコンテナは既に実用化されているが、鉄道輸送と道路輸送では、コンテナ貨車搭載時の振動など輸送環境が異なるため、陸上輸送用をベースに鉄道輸送固有の振動耐久性能、高断熱性能、蓄圧性能を満たすタンク技術の開発と検証を行う。
タンクコンテナは30ft級サイズを基本として技術開発を進め、さらなる輸送効率化を目指して、40ftサイズへの拡大も検討する。
試作したタンクコンテナを用いて鉄道での輸送試験を実施し、輸送試験データの評価検証や運用時の安全性評価を行うとともに、列車による輸送や貨物駅構内における荷役など、現行の作業に対する適応性を確認する。
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