豊田自動織機は5月27日、自動運転トーイングトラクターの意匠が、発明協会主催の2025年度全国発明表彰で「内閣総理大臣賞」を受賞したと発表した。
受賞したのは、空港で手荷物や貨物を収容したコンテナなどをけん引し、無人で搬送するトーイングトラクター。レベル4自動運転の実現に必要なセンサ類の機能要件と美的要素を調和させた機能的意匠が評価された。
この車両には、周囲の状況や自車の位置を的確に認識し、安全かつ正確に走行するための技術として、3次元LiDARを活用した複数センサによる障害物検知、路面パターンマッチング、GNSSなどを搭載し、冗長化された自己位置推定機能を採用している。
これらの高度な技術をコンパクトにまとめ、スリムに見せることで、働く人だけでなく、空港を訪れる人に明るい未来を感じてもらえるようにしたところが狙いという。
豊田自動織機は、空港業務の持続的な発展のため、2025年中の自動運転トーイングトラクターの実用化に向け取り組んでいる。
全国発明表彰は、科学技術の向上と産業の発展を目的に、独創性に富む発明、考案、または意匠の完成者を表彰する制度。
豊田自動織機/Siemens Logistics 社の発行済み株式100%取得