国土交通省は1月20日、「港湾ロジスティクスワーキンググループ(WG)」の初会合を開き、港湾ロジスティクスの現状や課題について関係者間で情報を共有した。
初会合では、国交省港湾局の担当官が2023年の世界のコンテナ取扱量の上位20港のうち、17港にコンテナターミナルの自動化・遠隔操作化技術が導入済みであるのに対し、日本の京浜港、名古屋港、阪神港の「国際コンテナ戦略港湾」では、これらの技術の導入が遅れていることや、2023年7月に名古屋港でサイバー攻撃によるシステム障害が発生し、3日間物流機能が停止したことなどを報告。
その上で、港湾ロジスティクスの強化に向けたWGでの論点として、「自律的な港湾ロジスティクスの実現による国際競争力の強化」「サイバー・フィジカル両面での港湾の強靱(きょうじん)化」「港湾ロジスティクスを支える担い手の確保・育成」を挙げた。
「自律的な港湾ロジスティクスの実現による国際競争力の強化」では、他国に過度に依存しないサプライチェーンの構築や、港湾を起点とした倉庫などを含む物流サプライチェーンの機能強化などを例示。
「サイバー・フィジカル両面での港湾の強靱(きょうじん)化」では、サイバー攻撃をはじめとする脅威に対応するサイバーセキュリティ対策の必要性を指摘している。
WGは、3月に第2回会合を開いて各論点に関する議論を行い、4月の第3回会合で「港湾ロジスティクス分野官民投資ロードマップ(案)」について審議する予定。
初会合では国交省のほか、港湾荷役システム協会、日本港運協会、日本船主協会、外国船舶協会、国際フレイトフォワーダーズ協会、日本倉庫協会、日本冷蔵倉庫協会の担当者が、各業界での課題や政府への要望などについて説明を行った。
このうち、日本倉庫協会の担当者は、港湾エリアに立地している施設を含め、既存の営業倉庫の2割超が建築・稼働から40年超となっており、建て替えに前向きに取り組む必要があるものの、建築費の高騰に対して保管料が上がっておらず、港湾エリアでは新設・代替用の土地不足が課題になっているとして、政府に港湾機能と一体となった新たな物流用地の整備・提供や、容積率などの緩和、老朽化対策への補助制度を通じた支援、港湾計画による建築物への制限の柔軟な変更などを求めた。
国交省/次期交通政策基本計画の素案審議で、処遇改善の必要性求める声も
