日立アジアは12月15日、シンガポールの消防・救急を統括するシンガポール市民防衛庁(以下:SCDF)からRFID備品管理システムを一括受注したと発表した。
RFIDタグを活用して、シンガポールの全消防署の消防車や救急車に搭載される機器を迅速かつ正確に管理するするもので、日立アジアがシンガポール政府機関向けの情報・通信ソリューションを受注したのは、今回が初めて。
システムは、シンガポール国内の16消防署の約170台の消防・救急車両で使用する。
約1万3000個のRFIDタグや55台のハンディリーダー、日立システムズのアプリケーションソフトウェアなどを活用して構築し、2012年4月より試験運用を開始する。
シンガポールの消防署ではこれまで、消防車や救急車に搭載されるホースやポンプ、酸素ボンベ、ストレッチャーなどの機器に過不足がないか、署員が毎日一つ一つ手作業で点検していた。
しかし、多くの種類の機器を手作業で確認するには手間と時間がかかるうえ、確認ミスが発生する懸念もあった。そこで、SCDFは、点検作業をより迅速かつ正確に行うために、日立アジアが提供する「RFID備品管理システム」の導入を決定した。
同システムは、RFIDタグを貼り付けた機器にハンディリーダーをかざすだけで、それぞれの機器の情報を読み取ることができる。
また、ハンディリーダーから約1m以内の距離であれば、機器が重なって配置された状態や車両の奥に置かれた状態でも読み取りが可能なため、車両に機器を搭載したままでの迅速な点検作業が可能となっている。
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