ARCが発行した市場調査レポート「輸送管理システムの世界市場動向調査」によると、大手運輸業者が輸送管理システム市場の成長を牽引していることが明らかになったとしている。
TMS(Transportation Management Systems:輸送管理システム)の世界市場は、対前年比2ケタの成長を遂げた。この状況が2017年も続くとARCは見ている。
新興諸国では、売上10億ドルを超える大手企業が成長を牽引している状況ではない。しかし、TMS市場は2012年には10億ドルを超えた、すでに確立された大きな市場である。今後の成長にとってより重要になってくるのは、準大手や中小企業であると想像するかもしれない。ところが現在の市場で見られるのはそれとは異なっている。
北米と欧州に本社を置く大手企業は、これまで本拠地の地域内へTMSを導入することから多くの利益を得てきたが、世界のそれ以外の地域へもそのソリューションを展開し始めた。
また、中南米やアジアに本社を置く大手のいくつかの多国籍企業は、彼らの本拠地の地域内にTMSの導入を行い始めた。さらに、市場での最大手のTMSサプライヤは、中南米や欧州にソリューションを販売するにあたって、値引きをしていない。
大手運輸業者だけが成長を支えているわけではない。3PLの間で、購入の新しい波が押し寄せてきている。彼らは旧式のソリューション、とりわけ大手ERPベンダーによって提供されたTMSソリューションを廃止して、最新のTMSで標準化してきているとしている。