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GROUND/宮田啓友社長 トップインタビュー

2016年02月26日/物流最前線

<Butler>
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Butlerはキバシステムを越える

―― 起業し、最初の案件になったのがButlerです。
宮田 楽天物流にいるころにアマゾンのキバ(Kiva)システムが徹底して効率化した物流システムとしてグローバル展開を始めていたのを垣間見ていました。その後、これを上回るシステムを目にすることはありませんでした。あるとき、中国で物流のカンファレンスの場で、知り合ったインドの青年からそれと同等の能力を持ったものをわずか2年の開発期間で完成させたというインドの青年を紹介されたことがButlerとの出会いでした。そして、それ以上の能力を持ったものを新たに開発しインドのGREY ORANGE(グレイオレンジ)社が製品化しているという話を聞き、日本の物流を新しい技術で変えていくという事業をやろうとしていた私と一致したわけです。

―― すぐに決まったのですか。
宮田 3~5か月スカイプでいろいろ話し合って、資本提携を決めました。

―― 性能面の確認は。
宮田 インドでのEC業界ナンバー1のフリップカートの物流センターの設計・支援をグレイオレンジが創業当初から行っています。この新しいButlerの導入もこの2月に始まっており、厳密な意味での稼働実績があるかというと今のところはありません。しかし、R&D研究室での実験も含め、400人いるITのエンジニアが保証します。

―― Butlerの特徴は
宮田 Butlerはハードの部分ではキバシステムと比べて大きな違いはありません。優れているのはアルゴリズム(計算ロジック)です。Butlerは入ってくるオーダーを常に見ています。ある商品が売れてくると自動で手前に持ってきて、スループットを最大化します。常に計算し、出荷時間を最短化します。ラックは同じ場所に戻るのではなく、回転率を見て、手前に置いたほうが良いと判断すれば元の場所に戻ることはなくて前の場所に戻る。このあたりのところが実によくできています。

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