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物流最前線/【対談】 三井物産グローバルロジスティクス VS GLP

2017年10月31日/物流最前線

必要なものをメリハリつけて採用

松脇 GLP神戸西の設備面についてはどのように評価されていますか。

 先ほど申し上げましたが、入居する前から、大手アパレルと大手健康食品の2社の商品を取り扱うことが決まっておりましたので、モノの動きにあった設計ができたと思います。現在も、その設計通りの運営ができています。

松脇 効率的な施設運営のため、床荷重1.5t/m2、階高5.5~7.6mと汎用性の高いスペックに加え、1階には両面接車バースを設置し、3基の荷物用エレベーター及び7基の垂直搬送機による高い縦搬送能力を有した倉庫となっています。2階の作業スペースでは天井も低くし、照度を上げ、空調も設置しています。

 3階及び4階の天井の高い部分はアパレルメーカー様に商品の入った段ボールを高積みできる高さを確保することが要望されていました。さらに荷物用エレベーターや垂直搬送機の充実は大きく効率性を高めましたね。まさに、必要なものをメリハリつけて採用したことがこの物流センター運営を成功に結び付けたものと思っています。

松脇 仰る通り、開発にあたっては十数回ミーティングを重ね、細部までこだわって、必要なもの、必要でないものを効率よく見極めて進めていきました。

 その点で感謝しているのは、弊社専用センターの開発物件ということで、設備仕様を細部に至るまで相談し、工期に関しても我々の要望に合わせ、最短でのスケジュールで対応していただきました。GLPさんの社内意思決定の速さには本当に驚きました。

松脇 予約契約締結から建物竣工まで14か月の短期間で、土地の取得と工事内容の摺合せを同時並行的に進めていきました。土地取得にあたっては、神戸市の土地だったので、坂さんはじめ御社の方々にも神戸市やみなと総局に日参していただきましたね。

 神戸市等への土地取得の理由や説明などでGLPさんにはお世話になりました。今思い出しても、一緒に多くの汗をかきましたね。

松脇 当時のMGL様の橋本社長と弊社社長の帖佐とのリレーションシップもこのディールで深くなりました。

 まさによ~いドンで開発を進めたため、困難も多々ありました。私が強く感じたのは、互いの会社、業界での言葉・文化の違いというものでした。契約書では、文言の解釈をめぐって多くの調整が続きました。その都度、書き直したおかげで、お互いの文化・考え方も深く理解することができたものと思います。

松脇 確かに、MGL様、建設会社のJFEシビル様、GLPの各社間での調整は本当に苦労しましたね。それでも工期は守らなければならない。しかし、これらの苦労を乗り越えたことで、より信頼関係は深まりました。

 最初は「なぜ?」の連続でしたね。ルールに例えるなら、まさにサッカーとラグビーのルールでお互いが理解しようとした感じでした。しかし、あきらめてはならない、必ず落としどころはあると。その頑張りが信頼感を一層増幅させました。

松脇 信頼感が醸成された中で、次の物件の契約時の対応は両社共に非常に早かったですね。お互いが理解しあった感じでした。

 GLP鳴尾浜の時ですね。このときは本当に早くまとまりました。信頼関係、ビジネス関係共に深化したと感じました。

<対談中の二人、坂執行役員(左)と松脇部長(右)>
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