商船三井は12月6日、東北電力、村造船所と共同で新型石炭専用船を対象に、ロイド船級協会より、LNG燃料対応設計の基本承認(AIP;Approval in Principle)を取得したと発表した。
石炭輸送船を対象として、商船三井が東北電力、名村造船所と研究を進めたもので、リスクアセスメント(HAZID;Hazard Identification Study)を実施し、今基本設計を終えた。
船社、荷主、造船所による3社共同のLNG燃料船AIP取得は本邦初となる。
こLNG燃料タンクを船尾区画に設置することにより、船型を大型化することなく、貨物艙容積を確保した設計としている。
LNG燃料タンクへの延焼を防ぐ防火構造や、点検作業性を考慮してタンクカバー付きを検討した。
船舶からの排出ガス規制が国際的に強化される中、従来の舶用燃料重油と比較し、SOxに加えて、地球温暖化の原因となるCO2や、酸性雨等の原因となるNOxの排出量も大幅に削減できるLNGは、船舶用燃料としての普及拡大が見込まれている。
商船三井は、LNG燃料対応の検討に加えて、研究開発プロジェクト「船舶維新NEXT~MOL SMART SHIP PROJECT~」の推進により得られる知見や技術を導入した最新鋭の石炭専用船の検討を進めることで、環境負荷低減に努め、安全、安心な輸送サービスを提供していくとしている。