物流最前線 分社化やM&Aで新たな富士ロジを構築

2020年02月25日 

富士ロジテックグループの主要な一部物流拠点

<富士ロジテック船橋物流センターの外観>

<富士ロジテック・ネクスト厚木金田物流センター 空撮>

ネクスト厚木金田 空撮

<富士ロジテック・ネクスト厚木金田物流センター 庫内>

ネクスト厚木金田 庫内

高スループット型の倉庫が主流

―― さて、御社は大きな柱として倉庫事業も展開されています。このところ各地で大型倉庫の開発が活発なようですが。

鈴木 現在の倉庫需要の活発化は、Eコマースの伸長が大きな要因だと思います。弊社は、Eコマース系の貨物もなくはないのですが、それはEコマース運営を担う企業が当社の倉庫を利用するといった形態です。我々は、やはり太宗貨物(量の大部分を占める主要貨物)を得意とし、ネステナーを効果的に使い、フォークリフトで出し入れをするBtoB用の貨物が多く、スループット型が主流ですね。ですので、スケーラビリティ―(拡張性・可搬性)の高い仕事を得意としていると思います。

―― 倉庫の使い方が違うということですか。

鈴木 そうですね。各物流セクターによって、モノの置き方から違いますからね。さらに、建物の最適な規格も異なると思います。天井の高さも一般的なEコマースの倉庫だと、5.5mなど低いものが主流ですが、我々の得意な物流形態からすると、天井高は8m以上が多いです。万人受けする規格というものは無く、中途半端な設計では、生き残れないと思います。ただ、私はそう感じているだけで、子会社の社長が必要だとすれば、今後どうなるかは分かりません。

―― 分社による独自性ですか。

鈴木 例えば分社化した会社が積極的なM&Aを行い、新しい分野に攻めて行くのならホールディングスはとことんサポートするだけですよ。

―― 物流業界は現在、IoT、AI、ロボットによる自動化の波が押し寄せていますが。

鈴木 当然だと思いますね。人手不足、効率化を考えれば、自動化の波は避けては通れないものと思います。各社ソリューションを模索している段階でしょう。もっとR&Dの間口が広がれば良いと思います。以前、我々も先進的なものに取り組み失敗したことがあります。当時やや高額だったデジタルタコグラフを自社生産し、価格を下げられないかトライしました。実用には問題ない程度の試作品は完成したのですが、国交省のテストを何度か受けても合格しないんですね。テストをクリアしている他社製品はやはりしっかりしたメーカーさんが長年基礎研究・技術開発して作ったものですから、確かに優れているんです。しかし、我々の製品も実用上普段使う程度のおもちゃとしては問題ないのですが、10万回に1回発生するような細かい不具合が取り切れず合格できなかったのです。規制による秩序ある社会は目指すべきものですが、不確実性の高い社会では現状を突破するために、ベンチャーの育成も重要です。規制のための規制といったハードルを下げ、テストランしながら、バージョンアップを繰り返せるような、そんな事業者の存在を許容できる、社会的な取り組みが広まるといいなと思っています。

―― 規制緩和の問題と言えなくもないですね。

鈴木 そうですね。W連結トラック、隊列走行トラック、自動走行のトラック開発と自動化は進展していくでしょうが、さらなる規制緩和でそのスピードをアップしてもらいたいと思っています。

―― 最後になりますが、ホールディングスの社長としてストレス等の解消法にはどのようなことを実行されていますか。

鈴木 もともとストレスはあまり感じないようにしています。気の持ちようで、事案を楽しめるように工夫もしています。以前は、趣味程度に座禅を組んでいましたが、最近はさっぱりですね。忙しい時ほど静かな時間は取るべきなんでしょうが。ゴルフも酒もたしなまないのですが、軽い筋トレ、ジョギング、ヨガのような体操や、柔軟等を行っています。あまり子供のころから親族も頑強ではなかったため、健康オタク的になっています。お菓子やラーメンなども好きですから、我慢しないで食べますが、その分、普段の食事には気を使います。体に良いと思われる調理方法や食材の研究も本などを読んで面白がって自分の体で実験しています。企業群の株主であり、ホールディングの社長としては、いかに死なずに長生きするか徹底してこだわっています。実は体が元々弱かったため、こういうことをしているのですが、ただ、面白いことを見つけたときは、寝るのを忘れて取り組んでしまうような瞬発力はありますよ。

<鈴木 庸介社長>

鈴木 庸介社長

■プロフィール

氏名:鈴木 庸介(すずき ようすけ)
生年月日:1972年6月22日生まれ
出身:静岡県静岡市(旧清水市)

学歴
1995年3月 大阪大学工学部応用物理学科卒業
1997年3月 大阪大学大学院 工学研究科 応用物理学博士課程前期 修了
2002年4月 米国ミシガン大学経営学部修士課程修了 MBA

職歴
2002年11月 取締役CIO就任
      情報部門担当・経営推進室室長就任
2003年2月   取締役 経営推進室室長・情報システム部部長就任
2004年8月  取締役 管理本部長就任
2004年11月 専務取締役就任
2005年11月 代表取締役社長就任
(2016年9月 富士ロジテックホールディングスと商号変更)
2016年9月 富士ロジテックホールディングス代表取締役社長就任
現在に至る

<前へ 1 2 3 4

最新ニュース

物流用語集