佐川急便など/内閣府「スマート物流サービス」の研究開発受託

2020年06月22日 

佐川急便、Kyoto Robotics、早稲田大学、フューチャーアーキテクトは6月22日、内閣府の「戦略的イノベーション創造プログラム」における主要課題の一つである「スマート物流サービス」の「荷物データを自動収集できる自動荷降ろし技術」に関する研究開発を受託し、2019年12月から共同研究を実施していると発表した。

研究は、3億5000万円をかけて、2023年3月31日までの期間で実施。荷物の基礎情報(サイズ・重量・外装・荷札情報等)、荷降ろし場所や荷降ろし時間といった情報を自動取得するとともに、荷降ろし作業を自動化する技術の確立と社会実装を目指す。

共同研究機関はそれぞれが輸送業務、IT、ロボット技術、公共政策の知見を持ち寄り、基礎的研究からシステム開発、社会実装までを首尾通貫して取り組んでいく。

<リアルタイムセンシング技術の開発状況>

今回の研究では、「事前登録されたサイズや模様の荷物しか取り扱うことができない」 「事前登録された積み付け方以外取り扱いができない」「パレットやカゴ車、コンテナへの直積みなど様々な積み付け形態に対応できない(汎用的でない)」といった課題がロボットによる自動荷降ろしシステムの普及を妨げていることから、これらの課題解決に向けて、リアルタイムに荷物を認識するセンシング技術の研究を進めている。

2020年3月10日時点で、パレットに無作為に積まれた段ボールの画像データ約2万枚に対して、認識成功率98%を達成。現在、デバンニングロボットへの適用を意図した更なる改良を進めており、8月末までに認識成功率99.9%を達成し、Kyoto Roboticsが所有するロボット設備環境下で、事前登録されていない様々なサイズ、模様の荷物が無作為に積まれたパレットからの自動荷降ろしシステムの開発を目指している。

一方、同技術の社会実装に向けては、早稲田大学総合研究機構システム競争力研究所が、システム競争力研究所内に学会設立を企図して「スマート物流の研究推進」準備室(研究所部会)を発足する。

また、既存の学会とのコラボレーションとして「しごと能力研究学会」部会でのプロジェクト活動報告と意見交換を計画しており、研究活動のコラボレーションを進めてゆく予定だ。

今回の研究で自動収集される情報は「スマート物流サービス」で構築する物流データベースの基礎情報となるもの。研究はトラックコンテナに積み込まれた荷物の荷降ろし工程を対象に行うが、創出される技術は海上コンテナや荷積み工程にも転用可能なため、研究成果を物流業界に広く還元することで、複数の事業者での商流・物流データの共有・活用によるサプライチェーン全体の効率性・生産性の向上の実現に大きく寄与することが期待されている。

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