太陽工業は11月17日、氷温協会から可搬式保冷庫「クールカーゴ350」が「氷温機器」に認定されたと発表した。
クールカーゴは、太陽工業とツインバード工業が2005年に共同開発した保冷容器。硬質発泡ポリスチレンとアルミ蒸着フィルムを組み合わせた「硬質断熱材のボックス」に、コンパクトで省電力、環境にも優しい「スターリング冷却ユニット」を装着し、従来のコールドチェーン(低温物流)で必要不可欠な専用冷凍車やドライアイス、蓄冷材を使わずに冷蔵・冷凍輸送・保管を可能にした。
今回、氷温状態にあった生鮮品を調温された3℃度の環境下で緩やかに温度上昇させ、食べごろの状態に仕上げる「テンパリング」を輸送過程で行う機器として評価され、「氷温機器」に認定された。
氷温とは、0℃以下から生鮮品が凍り始める氷結点までの僅かな温度領域(氷温域)を保つことで、鮮度を維持しつつ保存し、熟成された美味しさを引き出す技術。