花王とライオンは12月22日、内閣府が新たな物流基盤の構築に向けて推進している戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の「スマート物流サービス」に参加し、サプライチェーン全体の最適化を目指し両社拠点間の往復輸送を開始したと発表した。
往復輸送では、花王の川崎工場(神奈川県)から坂出ロジスティクスセンター(香川県)間と、ライオンのライオンケミカル坂出工場(香川県)から加須(埼玉県)・柏(千葉県)・相模原(神奈川県)にある各流通センターへの輸送を結合して往復輸送とし、トラック輸送の生産性向上とCO2排出の削減を目指す。
この取り組みは、流通経済研究所が花王とライオンを含む日用消費財メーカーの物流拠点間輸送実績データに基づき、各社の片道輸送を組み合わせた往復輸送への可能性を2社に提案したことで実現。花王とライオンは、物量や積載量、輸送ルート・頻度等を検討し、運送事業者との情報共有・調整、輸送テストを実施したうえで、10月27日から定期輸送を開始している。
この取り組みでは、トラックの空車走行距離を短縮することで、2社合計でCO2排出量の45%、輸送費用の23%削減を見込んでいる。
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