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全ト協/業界の景況感、一時改善も見通しは再び悪化へ

2021年02月15日/調査・統計

全日本トラック協会は2月12日、「第112回 トラック運送業界の景況感(速報)2020年10~12月期」を公表した。

<トラック運送業界の景況感の推移(平成20年度以降)>
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それによると、業界の景況感を「好転」とした事業者は11.0%(前回6.2%)、「悪化」とした事業者は62.1%(前回73.8%)で、判断指標は▲65.3となり、前回(▲91.7)から26.4ポイント改善した。今後の見通しは、▲71.6(今回▲65.3)と6.3ポイント悪化する見込み。

運送形態共通の概況では、実働率が▲44.8(前回▲76.4)と31.6ポイント改善、実車率は▲44.3(前回▲71.4)と27.1ポイント改善し、前回より輸送効率は改善した。採用状況は▲7.2(前回▲15.8)と8.6ポイント上昇し、雇用状況(労働力の不足感)は49.4(前回33.9)と15.5ポイント上昇し、労働力の不足感が強くなった。

所定外労働時間は▲36.2(前回▲59.2)と23.0ポイント増加、貨物の再委託(下請運送会社への委託割合)は▲26.5(前回▲53.3)と26.8ポイント増加。経常損益は▲46.7(前回▲74.5)と27.8ポイント改善した。

今後については、実働率は▲45.0(今回▲44.8)と0.2ポイント悪化、実車率は▲45.0(今回▲44.3)と0.7ポイント悪化し、輸送効率は今回とほぼ同様の水準の見込み。採用状況は▲6.9(今回▲7.2)と0.3ポイント改善、雇用状況(労働力の不足感)は55.4(今回49.4)と6.0ポイント上昇し、労働力の不足感が強くなる見込み。

所定外労働時間は▲32.1(今回▲36.2)と4.1ポイント増加、貨物の再委託は▲21.7(今回▲26.5)と4.8ポイント増加する見込み。経常損益は▲47.8(今回▲46.7)と1.1ポイント悪化する見込みとしている。

運送形態ごとに見た場合、一般貨物では、輸送数量は▲62.0(前回▲93.4)と31.4ポイント改善、運賃・料金の水準は▲18.4(前回▲29.4)と11.0ポイント改善し、営業収入(売上高)は▲58.0(前回▲92.2)と34.2ポイント改善した。営業利益は▲56.1(前回▲84.4)と28.3ポイント改善した。

今後については、輸送数量は▲62.4(今回▲62.0)と0.4ポイント悪化し、運賃・料金の水準は▲22.0(今回▲18.4)と3.6 ポイント悪化することから、営業収入(売上高)は▲59.2(今回▲58.0)と1.2ポイント悪化する見込み。営業利益は▲59.2(今回▲56.1)と3.1ポイントの悪化を見込んでいる。

宅配貨物では、輸送数量は146.4(前回142.9)と3.5ポイント改善、運賃・料金の水準は▲14.3(前回14.3)と28.6ポイント悪化したものの、営業収入(売上高)は150.0(前回135.7)と14.3ポイント改善した。営業利益は139.3(前回135.7)と3.6ポイント改善した。

今後については、輸送数量は150.0(今回146.4)と3.6ポイント改善、運賃・料金の水準は10.7(今回▲14.3)と25.0ポイント改善、営業収入(売上高)は153.6(今回150.0)と3.6ポイント改善する見込み。営業利益は142.9(今回139.3)と3.6ポイント改善を見込んでいる。

宅配以外の特積貨物では、運賃・料金の水準は▲29.7(前回5.6)と35.3ポイント悪化したものの、輸送数量は▲118.9(前回▲144.4)と25.5ポイント改善したことから、営業収入(売上高)は▲108.1(前回▲133.3)と25.2ポイント改善した。営業利益は▲110.8(前回▲127.8)と17.0ポイント改善した。

今後については、運賃・料金の水準は▲2.7(今回▲29.7)と27.0ポイント改善するものの、輸送数量は▲156.8(今回▲118.9)と37.9ポイント悪化することから、営業収入(売上高)は▲145.9(今回▲108.1)と37.8ポイント悪化する見込み。営業利益は▲137.8(今回▲110.8)と27.0ポイントの悪化を見込んでいる。

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