川崎汽船は3月12日、自動車船「CENTURY HIGHWAY GREEN」が、新造船としては世界で初めて遠隔検査へ適応していることを証明する日本海事協会(NK)の船級符号の付記(ノーテーション)を取得したと発表した。
遠隔検査とは、従来船級検査員の現場立会いによって行われていた船内設備の点検検査を遠隔検査技術と情報通信技術でリモート化するもの。
遠隔検査により、同社は、場所による制限を受ける事なく検査の実施が出来るようになり、また、コロナ下等の状況においては、訪船が不要になることで船員の感染リスクを抑えながら検査の実施が可能となるなど、適時適切な検査の実施による安全運航の向上を図る事ができるようになる。
NKは、本年2月に情報通信技術(ICT)を用いた遠隔検査の適正な運用の指針として、従来の立会検査と同等の信頼性の確保、また透明性のある遠隔検査の判断基準を取りまとめた「遠隔検査に関するガイドライン」(第2版)を発行し、信頼性のある通信設備を導入し遠隔検査に適応した船であることを証明するノーテーションの取り扱いについて定めている。
CENTURY HIGHWAY GREENは従来と比べて船内・船陸間の通信設備を大幅に強化しており、今回その点が評価されて遠隔検査のノーテーションを取得したもの。