楽天グループと日本郵便は4月28日、物流事業の合弁会社「JP 楽天ロジスティクス合同会社」を設立すると発表した。
両社は、物流分野での業務提携として両社共同による物流拠点や配送システム、受け取りサービスの構築、RFC(楽天フルフィルメントセンター)の利用拡大、ゆうパック等の利用拡大に向けた取り組みを進めることに合意しており、今後は新会社を通してこれらの取り組みを推進していく。
新会社は、楽天が100%子会社として設立し、同社の物流事業を簡易吸収分割によって承継したうえで、日本郵便が50.1%を、楽天が49.9%を新会社へ出資することで共同運用していく。発足は7月1日を予定している。
新会社には、楽天が保有する自動化された全国11か所の物流拠点を承継し、日本郵便の配送ネットワークに組み入れることで、シームレスで効率的な配送網を全国に構築する。
物流拠点はこれら11拠点に加え、2024年度以降、取扱量の増大に対応して新規拠点を共同で設立する予定。新規拠点についても、楽天の既存施設と同様に省人化・自動化を推進する。
新会社では、これらの物流拠点を用いた物流DXプラットフォームを構築し、顧客体験の向上や、リードタイム短縮、物流効率化等を目指す。当初は楽天市場を中心とする楽天のECサービスの荷物を中心に取り扱い、将来的には他の配送会社や荷主も参加可能なオープンプラットフォームとすることで、国内の物流環境の健全化と持続可能な社会の実現につなげるとしている。