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凸版印刷/デジタルピッキングのアイオイシステムを子会社化

2021年05月28日/SCM・経営

凸版印刷は5月28日、デジタルピッキングシステム国内最大手であり、グローバル市場でもトップクラスのシェアを持つアイオイ・システムの発行済み株式の75.8%を取得し、2021年6月に子会社化の手続きを完了する予定だと発表した。

<中小規模のアセットライトなピッキング・仕分け工程に導入するシステム・機器のイメージ>
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アイオイ・システムは、国内および海外72か国でEC倉庫や3PLの配送センター、組立工場などにデジタルピッキングシステムを納入し、物流業界や製造工場の課題を解決するシステムを構築する技術力とノウハウを保有している。一方、凸版印刷はサプライチェーン全体のデジタル化を推進し、2万社を超える多様な企業との取引実績を強みに、DXソリューションを開発・運用するビジネスを展開している。

今後の具体的な取り組み内容では、ピッキング・仕分けの合理化需要への対応を挙げている。機械化が進む大規模倉庫では、ピッキングとロボティクス技術などを組み合わせたマンマシンシステムを構築するとともに、中小規模のアセットライトなピッキング・仕分け需要に対しては、各種システム製品を組み合わせ、作業者の能力やスキルを補完する合理的な作業環境を提供していく。またシステムの提供に加えて現場作業自体を受託する事業も検討。

また、各種データの取得と利活用の検討として、物流の作業現場や、商品の物流工程上の各種データを効率的に取得する方法の検討を進め、現場改善や作業効率の更なる向上を図る。そして、商品の品質保持やトレーサビリティによる事故防止など、新たな価値提供に繋がるデータの取得方法と利活用の行い方などを研究していく。

さらに、新規ビジネスの創出を図る。物流工程全体の「見える化」に資する新たなサービスの設計や、ラストワンマイルの配送工程における自律型の搬送ロボットを活用するビジネスの立ち上げなど、ピッキング・仕分けに留まらず、後工程である検品や梱包、配送など一連の物流工程に関わる次世代DXビジネスを創出する。

物流市場は現在、EC需要の増加などで拡大する一方、人手不足などの問題が深刻化し、デジタル技術を駆使した課題解決が求められている。凸版印刷とアイオイ・システムは、これらの課題を新たなビジネスの機会と捉え、両者の持つ技術・ノウハウを組み合わせ、物流業界におけるDX市場に本格参入するとしている。

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