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フェデックス/段差も登れる自動配送ロボットをアジア初披露

2021年07月07日/IT・機器

フェデックス エクスプレスは7月7日、自動配送ロボット「Roxo(ロクソ)」を日本の報道陣に初披露した。

<日本初お披露目の自動配送ロボット「Roxo」>

「Roxo」のお披露目は2019年2月の米国、同10月のUAEに次いで日本が3か国目。アジア太平洋地域では初となる。

セグウェイを手がけた米国企業DEKA Development&Researchと小型荷物のオンデマンド即日配送を想定して共同開発したロボットで、ベース部分はDEKA社の電動車いす「iBOT」と共通の構造を採用しており、荷物を水平に保つ技術を搭載。通常時の6輪走行のほか、前輪を挙上したモードに変形することで段差を乗り越えることができ、ドア・ツー・ドアの配送が可能で小回り走行にも対応する。

<街中を走行する「Roxo」>
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本体重量は200kg、サイズは高さ157cm×長さ99cm×幅73cm、最大45kgまでの荷物を積載可能で、歩道や路肩を走行して半径5~6km圏内での配送を想定。センサーで全方位の状況を把握し、AIが最も安全な道や行動を選択して走行する。

また、走行時の安全を確保する仕組みも施されており、歩行者や道路利用者から認識されやすいよう、高さ157cmと背の高い形状を採用したほか、方向指示器やライト、スクリーンパネルを搭載し、周囲に動作を明確に伝えることができる。

<米国での試験走行の様子>

フェデックスは、米国のテネシー州メンフィス、ニューハンプシャー州マンチェスター、テキサス州プレイノおよびフリスコなどで、2019年から小売業と「Roxo」の配送試験を実施。現在は自動運転ソフトウェアを訓練するためのデータを生成し、安全規制やガイドラインに則った安全なパフォーマンスの検証を行っている。

また、配送試験と合わせてさまざまな小売企業と「Roxo」を使ったオンデマンド配送に関するユースケースの検討を進めており、日本でも同様の取り組みを進めることでオンデマンド配送のユースケースを積み上げていき、さまざまな地域やシーンに応じたサービスの用途を探っていく。

<カワール・プリット アジア太平洋、中東、アフリカ地域社長>
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都内で開かれたお披露目会見には、カワール・プリット アジア太平洋、中東、アフリカ地域社長が香港からオンライン参加し、「日本は規制の枠組み、世界水準のインフラ、ロボットのテストや導入のための環境に恵まれており、フェデックスが今後Roxoの試験の機会を探る上で理想的な市場だ。コロナ禍の影響で、世界ではこれまでにない程の変化が起こっている。オンデマンド即日配送はフェデックスにとって全くの新しいサービス分野で、ECの拡大により可能性が広がっている。今回披露した機体はお披露目用のプロトタイプだが、今後はより先進的な機体を使い必要な許認可を取得して実証実験を行っていきたい」とコメントした。

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