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キリンビバレッジ/湘南工場で茶葉原料開梱・投入自動化設備導入

2021年10月27日/IT・機器

キリンビバレッジは10月27日、キリンビバレッジ湘南工場で、ロボットを使った茶葉自動投入設備を導入して、稼働開始した。

<全体の設置図>
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<全体の様子>
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今回、異なる役割を持つ計4台のロボットを導入した。ロボットが茶葉の入った段ボールを開梱して内袋から取り出した後、茶葉投入口へ茶葉を搬送して茶葉投入を行う。様々なサイズの段ボールに対応するとともに、最大で25kgの段ボールに対応することが可能な設計となっている。

<R1ロボット>
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<R2ロボット>
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<R3ロボット>
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<R4ロボット>
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4つのロボットとは、「1.R1ロボット(パレット搬送ロボット)」:茶葉パレットをストックエリア、デパレステーションに搬送する。「2.R2ロボット(デパレタイズ、段ボール開梱・解体ロボット)」:パレットから段ボール・クラフト袋をデパレタイズし、段ボールの開梱・解体を実施する。各段ボールは画像センサーで品目識別し、誤投入を防止する。「3.R3ロボット(茶葉投入ロボット):専用容器に茶葉を受け渡し、茶葉投入ホッパーに茶葉を投入する。「4.R4ロボット(袋カット、内袋取出ハンドロボット)」:超音波カッターを利用し、茶葉の内袋(段ボール)およびクラフト袋を開封する。また、投入後の内袋(段ボール)を取り出す。

導入により、「1人分強の省人化、年間約2,300時間の業務負荷削減」「茶葉投入自動化による重筋作業の廃止ならびに労働災害の未然防止」「重量取り扱い制限がなくなることによる、女性やシニア世代を含めた多様性のあるフレキシブルな業務配置」「自動化による投入忘れ防止と品種識別機能採用による誤投入防止」の効果を生んでいる。

これまで、飲料を製造する際の原料の搬送、開梱および投入工程のほとんどは手作業で行われてきた。紅茶飲料や緑茶飲料を製造する際の茶葉原料の開梱および投入工程についても、最大25kgの茶葉が入った段ボールから手作業で投入していることから、重労働作業のため従業員の負担が大きいことや、誤投入や投入忘れのリスクがあることが課題となっていた。

特に、重筋作業においては、「労働基準法」や「職場における腰痛予防対策指針」などで重量物の運搬に関する制限(努力義務を含む)が定められているなど、将来にわたって女性を含め多様な人材が活躍する上での制約となっていた。

今後、同社では茶葉だけでなく他の原料・資材も含めた自動化ソリューションの開発・展開を検討していく。この設備のような新たな技術を導入することで、従業員に優しい労働環境づくり、女性やシニア世代を含めた活躍促進による多様性を推進し、働く人に優しい工場の実現を目指すとともに、より高品質なモノづくりを実現し新価値創造を目指す。そして飲料業界のさらなる活性化を図るとしている。

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