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SIP地域物流ネットワーク化推進協議会/11月16日設立

2021年11月30日/IT・機器

セイノー情報サービスが呼びかけ人となり11月16日、「SIP地域物流ネットワーク化推進協議会」の設立総会を開催した。

<オンラインでの設立総会、左から小野塚座長、早川事務局長、西成運営委員長>
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荷主企業と運送事業者との新たな「協働」を促す枠組みとなる協議会(任意団体)を設立。会員数は、11月16日時点で、87会員となっている。

協議会は、荷主企業にある受発注計画情報やトラックの空きリソース情報を早期に共有することで、輸送の平準化やシェアリングを促進し、常態化が懸念される物流クライシスや物流需給ギャップの解消を目指していく。

設立総会では、来賓の「内閣府 科学技術・イノベーション推進事務局 萩原 貞洋SIP/PRISM担当企画官」「内閣府の田中 従雅政策統括官付SIPスマート物流サービス担当プログラムディレクター」「国土交通省 総合政策局 物流政策課の髙田 公生課長」「経済産業省 商務・サービスグループ 物流企画室の中野 剛志室長」から挨拶があった。

続く議案審議では、規約・役員・事務局・組織体制・事業計画が承認された。

協議会の役員として、座長にはローランド・ベルガーの小野塚 征志パートナーが、運営委員長には東京大学先端科学技術研究センターの西成 活裕教授が就任した。

協議会の事務局は、セイノー情報サービスが務め、事務局長には同社の早川 典雄取締役が就任した。

小野塚座長は就任挨拶で「物流は今まさに危機的な状況にあり、このままでは、今まで普通に運べていたモノが運べなくなり、日本経済は機能不全に陥るかもしれない。一方で、物流の世界では、ロボット・AI・自動運転などの様々なイノベーションが実現化しつつあり、単に、今までヒトがやっていた作業をロボットや機械に置き換えるだけではなく、物流のビジネスモデルを変えるインパクトをもたらすはずだ」。

また、「たとえば、自動運転トラックを考えてみると、『高速道路は無人走行』という時代がやってきたとき、ドライバーは『高速道路に向かうトラックや高速道路を無人走行されてきたトラックで一般道を運転する』ということになる。『一台のトラックを皆でシェアすることが当たり前の世界』がやってくることになる」。

さらに「今、トラックの積載効率はどんどん悪化しているが、『トラックは様々な企業の荷物を運ぶのが当たり前の世界』に変わったら、積載率は大幅に向上するはずだ。最近、11月から『相乗りタクシー』が解禁になり、もしかしたら数年後には、『タクシーは一人ではなく、皆で安く乗るのが普通』になっているかも知れない。『配車アプリの登場によって同じ方向に行きたいヒトをマッチングできるようになったから』というテクノロジーの進化がタクシーの乗り方を変えようとしている」。

そして、「同じことは物流にも当てはまるはずで、本協議会を通じて、『トラックは様々な企業の荷物を運ぶのが当たり前の世界』を作り上げられれば、物流はよりサステイナブルな存在になる。それは、物流産業のみならず、モノを運びたいヒト、受け取りたいヒト、日本に存在する大多数の企業・個人にとっても、有意義なことなる。本協議会が、物流を『協調領域』として進化・発展させること、日本経済全体の未来を支える取り組みになることを期待している」と述べている。

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