エミレーツ航空は4月19日、貨物部門のエミレーツスカイカーゴが、10億回分以上の新型コロナワクチン輸送を完遂したと発表した。2020年10月に、ワクチン出荷試験を初めて実施してから18カ月で達成した。
<18カ月で10億回分の新型コロナワクチン輸送を完遂>
エミレーツカーゴは、2020年8月、国際航空貨物会社として新型コロナワクチンの国際物流戦略を開始。10月にワクチン輸送のためにGDP(医薬品の適性流通基準)認証を受けた専用エアサイドハブの設置を発表し、物流パートナーと協力し、ドバイ経由での新型コロナワクチン出荷試験を実施した。
また、2021年1月に、ドバイを拠点とする大手企業と提携し、ドバイを経由した発展途上国へのワクチン輸送を加速するため「ドバイ・ワクチン・ロジスティクス・アライアンス(ワクチン物流同盟)」を設立。
2月には、ユニセフと基本合意書を締結し、ワクチンの公平な配布を目指すCOVAX(コバックス)イニシアチブの支援で、新型コロナワクチンの輸送を優先することを決定し、4月初旬で5000万回分以上のワクチン輸送を行った。
さらに、6月に、ドバイ国際空港の医薬品専用の低温流通設備を拡張。追加で約6000~9000万回分の新型コロナワクチンの常時保管を可能にし、9月に2億5000万回分、12月には6億回分のワクチン輸送を完了した。
エミレーツ航空では、現在まで世界の80都市以上に向け、2000便以上で10億回分にあたる4200トン以上のワクチンを運んでおり、その約3分の2は発展途上国に輸送している。
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