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日本郵船/Ship-to-Ship方式でタグボートの試験航行を開始

2022年04月19日/3PL・物流企業

日本郵船は4月19日、関連会社の三洋海事と、三洋海事が運航するタグボート「たはら丸」で、豊通エネルギーから舶用バイオディーゼル燃料(バイオ燃料)の供給を受けて、約3カ月間の試験航行を名古屋港で開始したと発表した。

<タグボート「たはら丸」>
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今回の取り組みは、船舶に燃料を供給するための船舶であるバンカリング船を使い、「Ship-to-Ship(シップ・トゥ・シップ)」と呼ばれる方式を利用して行うバイオ燃料の供給になる。バイオ燃料の供給と試験航行は、名古屋港管理組合の後援を得て実施する。

<Ship-to-Ship方式の概要図>
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「Ship-to-Ship」は、岸壁・桟橋に係留中の船舶や錨泊中の船舶に燃料供給船が横付けして燃料を供給する方法。同方式によるバイオ燃料の供給は日本で初という。

<名古屋港ガーデンふ頭での補油の様子>

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バイオ燃料は、再生可能な生物由来の有機性資源(バイオマス)が原料の燃料で、燃焼時の二酸化炭素(CO2)排出量は実質ゼロとみなされる。世界の外航海運で船舶から排出されるGHG(温暖化ガス)削減が求められる中、重油に代わる舶用燃料の中で、現在、すでに利用可能なものとして注目されている。

今回、2022年4月19日に「たはら丸」が名古屋港ガーデンふ頭で供給を受けたバイオ燃料は、一部、国内のトヨタグループや豊田通商グループ企業から排出された廃食油を原料に使用。そのため、地産地消によるサプライチェーン構築を通じたサーキュラーエコノミー(循環型経済)にも貢献する取り組みになるという。

日本郵船では、今回の燃料供給を含め、7月頃までに合計で3回のトライアル実施を予定している。

■タグボート「たはら丸」
全長:34.10m
全幅:9.20m
型深さ:4.15m
総トン数:198トン

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