横浜みなと博物館が6月28日のリニューアルオープンに先立ち、報道関係者向けに館内施設を公開した。
<横浜みなと博物館>
<帆船日本丸>
横浜みなと博物館は1989年に開港130周年を記念して「横浜マリタイムミュージアム」がオープンし、その後2009年に名称を現在の「横浜みなと博物館」とした。
今回のリニューアルは、展示室の耐震化や展示施設の老朽化等へ対応するため横浜市が実施。同館は新型コロナウィルス感染症の影響で昨年6月から休館しており、約1年ぶりの開館となる。
リニューアルにあたり、市港湾局では「従来からの社会教育施設としての役割に加え、国内外からの多くの観光客に横浜独自の文化等を発信し、臨海部の賑わいづくりへ貢献したい」とし、最新機器を使った展示やシミュレーター等、多彩な展示を導入。楽しみながら港の役割やしくみを知り、考え、学ぶことができる施設を目指している。
<映像展示「横浜開港」>
展示室に入ると、まず目に入るのは縦4m、横8mの大型スクリーン。上映されるのは横浜開港までの日米間の交渉を描いた映像作品。黒船やペリー来航がリアルなタッチで描かれ、開港当時の横浜へと誘う。
<VRシアター「みなとカプセル」>
続いてリニューアルの目玉となる「みなとカプセル」へ。常設型としては国内初となるVR(バーチャルリアリティ)シアターで、横7m、奥行き3.5m、高さ3mの空間の正面と上下左右の5面に、高性能LEDディスプレイパネルに、帆船日本丸のこれまでの軌跡や、港の様子をドローンで撮影した迫力ある映像が、サラウンド音声とともに楽しめる。
なお、映像制作には商船三井や日新、郵船クルーズ、横浜川崎国際港湾、横浜港湾局など物流業者や関係者らが協力し、普段は非公開となっているエリアも特別に撮影された。カプセルの中に立つと、あたかも船や港が目の前で動いているような、臨場感を体験できる。
<ガントリークレーンシミュレーター>
<コンテナ輸送に関する展示>
また、コンテナを船から積み下ろすクレーンの操作をリアルに体験できる、「ガントリークレーンシミュレーター」や、現在の横浜港を忠実に再現した映像の中で、船の操縦が体験できる「横浜港操船シミュレーター」も人気を集めそうだ。
<横浜港の役割>
このほか、横浜港の役割について紹介したデジタルコンテンツ(タッチウォール)や、プロジェクションマッピングを駆使した「埋立と築港の技術と歴史」コーナー、世界の美しい港の景色と写真が撮れるフォトスポットなども新設。
<フォトスポット>
「子どもも大人も楽しめる施設にしていきたい。横浜の港や物流の仕事に興味を持ってもらい、何か新しい発見をしてもらえるきっかけになれば」と横浜市港湾局みなと賑わい振興課の古瀬謙一課長。6月28日には、地元の小学生を招待し、オープニングを飾る。
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