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東邦ホールディングス/-25℃~+4℃対応の定温搬送装置を開発

2022年07月06日/IT・機器

東邦ホールディングスは7月6日、同社完全子会社の東邦薬品が、新たに-25℃~+4℃に対応した定温搬送装置「サルム FZ」を開発したと発表した。

近年、医薬品流通において特別な管理が求められるスペシャリティ医薬品が増加している。同社グループでは、共創未来グループの最先端の物流機能と、厳密な温度管理・記録ができる定温搬送装置「サルムTS」(庫内温度+4℃~+37℃)を組み合わせた物流システム「サルム・ソリューション・システム」を2018年に導入し、好評を得ている。

さらに新型コロナウイルス感染症用ワクチンをはじめ、新たに開発される医薬品について冷凍領域での厳密な温度管理や輸送が求められるケースが増えていることから「サルムFZ」を開発、ラインナップに加えた。

定温搬送装置「サルム」は、内蔵された冷却装置と収納部構造により庫内を均一な温度に保ち、周囲の温度変化に対しても精密な温度管理制御を行うことで庫内を安定した温度に維持できるのが特徴。

保冷剤による定温管理と異なり、温度・装置の状態が本体に内蔵された記録装置に記録できるため、スペシャリティ医薬品の品質が完全に担保されていることを証明できる。「医薬品の適正流通(GDP)ガイドライン」に準拠した運用であるため、製品の返品・再販売が可能となり、高額なスペシャリティ医薬品の廃棄リスクを大幅に低減することが期待できるのが特徴だ。

また、コンパクトで人が持運びできる重量であるため、物流センターや営業所から医療機関、更に手術室やベッドサイドなどの使用現場まで、一定温度で管理された状態のまま持ち込める。医療機器などへの電波干渉もなく安心して医療機関内で使用でき、運用時のCO2排出量が少なく、さらに医薬品の廃棄削減や無駄な輸送を減らすことで、製造や輸送に伴うCO2の排出量も削減できるという。

「サルムFZ」開発により-25℃~+37℃の幅広い温度領域で厳密な温度管理が可能となり、同社グループは今後、NEW「サルム・ソリューション・システム」として、医薬品流通での様々なニーズに応えていくとしている。

■サルムFZ概要
庫内温度:-25℃~+4℃の間で設定可能
使用環境:-10℃~+35℃
電源:内臓バッテリー、付属ACアダプター
外寸法 W400D×D250×H330mm2
内寸法:W135×D135×H210mm
重量:10kg(本体)
記録項目:庫内温度、外気温度、フタの開閉、アラーム情報
表示・通知:液晶画面表示、LED表示、ブザー発報

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