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凸版印刷/食品梱包をアルミ箔からPP仕様へ置き換えてCO2削減

2022年08月09日/IT・機器

凸版印刷は8月9日、透明バリアフィルム 「GL BARRIER」を使用したレトルト食品パウチとモノマテリアル口栓付き食品パウチにおいて、2021年度1年間の出荷量からCO2排出量を算出した結果、アルミ箔を用いたパッケージに比べ、8万1000トンのCO2排出量削減効果となったと発表した。

<(左)「GL BARRIER」フィルム、 (右) 「GL BARRIER」を使用したパッケージのイメージ>
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同じ基準で算出した2020年度の実績6万3000トンから約29%削減効果が伸長している。これは、パッケージのモノマテリアル化(単一素材化)が進む欧米市場において、口栓付き食品パウチを中心に、アルミ箔から「GL BARRIER」のPP(ポリプロピレン)仕様である「GL-BP」への置き換えが進んでいることや、利便性と環境配慮のニーズから、金属を用いず、調理にかかるエネルギーも少ない電子レンジ調理が可能なレトルト食品包材の消費が増えたことなどによると考えられる。また、このCO2排出量削減効果は、1世帯から排出される年間のCO2量の約2万8000世帯分に相当する。

凸版印刷は、脱炭素社会の実現に向け、モノマテリアル化を含めた「GL BARRIER」への置き換えや、CO2排出量の見える化による最適な包装設計により、パッケージを通したCO2排出量削減に貢献するとしている。

なお、「GL BARRIER」は凸版印刷が開発した世界最高水準のバリア性能を持つ透明バリアフィルムの総称。独自のコーティング層と高品質な蒸着層を組み合わせた多層構造で、安定したバリア性能を発揮する。

「GL-BP」は、水蒸気バリア性と温湿度依存性を向上させると同時に、高湿度下においても従来のOPP基材のバリアフィルムと比較して高い酸素バリア性を実現。また、OPP基材のシーラントを本製品と組み合わせることで、リサイクルに適した単一素材で構成するパッケージの「モノマテリアル化」が可能となった。凸版印刷は「GL-BP」の国内外への拡販を強化し、CO2排出量削減とリサイクル適性向上による環境負荷低減に貢献していくとしている。

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