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EXOTEC/ヨドバシカメラとの契約発表、CEO来日し展望語る

2022年12月06日/IT・機器

倉庫自動化ソリューションを提供するフランスのEXOTEC(エグゾテック)の日本法人であるEXOTEC NIHONは12月6日、東京都内で記者会見を開催。国内における大型導入としてヨドバシカメラが、EXOTECのSkypodシステムの採用を決定し、同社の複数の倉庫施設に設置、運用するためのパートナーシップ契約を締結したと発表した。これに合わせフランスからCEOが来日し、事業戦略等について説明した。

<記者会見にて、左からヨドバシカメラ 藤沢 和則 社長、EXOTEC ロマン・ムランCEO、EXOTEC NIHON 立脇竜 社長>
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EXOTECは、2015年に創業したフランス工業界初のユニコーン企業。同社が提供するピッキングソリューション「Skypodシステム」は、独自の搬送ロボットとソフトウエアで高度に制御された機動性、遠隔でメンテナンスできる運用性、ビジネス環境の変化に柔軟に対応できる拡張性が高く評価され、全世界9か国、70以上の企業サイトで導入されている。日本国内では、2019年にユニクロを展開するファーストリテイリングと戦略的なパートナーシップを締結する等、着実に事業を拡大している。

<Skypod システム>
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<搬送ロボット>
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説明会ではまず、EXOTECのロマン・ムランCEO兼共同創立者が登壇。「世界各国の小売業で高品質でスピーディーな対応が求められているなか、人手不足、とりわけ倉庫での不足が課題となっている。3年、5年先の仕組みが見えない状況だが、Skypodシステムは、こうした課題に柔軟に対応でき、数年先でも胸をはってお任せくださいと言える」とアピール。また、「最も重視するのはお客様はパートナーであること。私たちは顧客と強固な補修契約を結び、補修とスペアパーツ、コントロールセンターとホットラインでつながることにより、世界各国にサポートを提供できる」との価値観を強調した。

<ロマン・ムランCEO>
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また、今後のグローバル戦略について、「ユニクロに続き、今回のヨドバシカメラとの新しいパートナーシップは、私たちの Skypodシステムがもたらす価値が、日本市場でも認められたことを意味していると考える。このパートナーシップによりグローバル展開をさらに加速させ、 2025年に倉庫ロボティクス業界でトップに飛躍するという目標にまた一歩近づいた」と語った。

<ヨドバシカメラ 藤沢 和則 社長>
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会見には、ヨドバシカメラの藤沢和則社長がゲストととして同席。「フランスは合理性の国、Skypodシステムはそれを反映したような素晴らしい製品だ。今夏、ヨーロッパで実際に稼働している倉庫を視察し、これなら任せられると確信した。当社は850万SKUを取り扱っており、その数は増え続けている。市場ニーズの変化に対しシステムの拡張が可能な柔軟性と、今よりさらに早いスピードで、いかに高密度で限られたスペースで出荷できるか、その最適解として採用を決定した。大きな期待を寄せている」と述べた。

<EXOTEC NIHON 立脇竜 社長>
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この後、EXOTEC NIHONの立脇竜社長が、国内の事業戦略について紹介。日本には、コントロールセンター世界3拠点(フランス、アメリカ、日本)の1つがあり、24時間365日サポートしている。また、国内パートナー企業として、IHI物流産業システムとオークラ輸送機と事業展開しており、現在1000台近いロボットと15のシステムが国内で稼働している。

今後、日本で注力する業界として、「小売/卸売、eコマース、ヘルスケア、食料品などオンラインで注文し、オムニチャンネル化が進んでいるので、お役に立てると考えている。また倉庫事業を請け負う3PL事業者に対しても積極的に展開していきたい。また重要なマーケットとして、製造業における物流、完成品や半完成品をいかに効率よく届けるか。製造業の物流にパッケージをいくつか用意しており、すぐに顧客に提供できる体制を整えていく」と、意欲を示した。

さらに立脇社長は、EXOTEC NIHONの2025年に向けた事業目標として、日本で年間売上300億円を掲げ、物流マテハン業界トップ5を目指すと明言。このための施策として、販売・サポート体制の強化に取り組み、2022年内に70名、2023年に100名まで人員を増強。倉庫の自動化に向けたコンサルティング活動にも取り組むとともに、来春を目途に、東京近郊にショールームの設置も計画している。

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