三井倉庫ホールディングスは12月7日、日本物流団体連合会が主催する「モーダルシフト取り組み優良事業者公表・表彰制度」において、「令和4年度モーダルシフト最優良事業者賞(大賞)」を受賞したと発表した。
<12月6日に行われた表彰式の様子。左:日本物流団体連合会、池田潤一郎会長。 右:三井倉庫ホールディングス、伊藤智光執行役員(戦略営業・事業開発担当)>
今回「新規開拓部門」として応募した同社の「建設機械の海上輸送へのモーダルシフト」が16件13社の候補案件の中から、最優秀となる大賞を受賞したもの。
この取り組みは、同社、三井倉庫、三井倉庫九州の3社が共同で実施、実現したものとなる。
取り組みの概要は、同社グループの顧客である建設機械メーカーは、福岡の工場から日本全国へ建機を出荷しているが、特に北海道向け等の長距離輸送においては、CO2削減への要望はもとより、建機自体の輸送取り扱いができるトラック車種・ドライバーが限られている中で、今後の安定的な輸送サービスの継続を危惧されていた。
この取り組みでは同社が輸送スキーム全体を各種調整し、重量があり、背も高いため、通常のコンテナやウィングトレーラーに積載することが困難な建機を自走させて積み卸しを行い、RORO船を2回乗り継ぐ体制を構築することに加え、建機の種類に応じたラッシング(貨物固定)荷役の実施、顧客からの輸送オーダー単位の調整協力を得ることにより、輸送工程全体の90%以上を海上輸送へモーダルシフト化することに成功したもの。
取り組みによる効果として、CO2排出量を年間で対トラック輸送と比較して56.8ton (69.7%)削減、ドライバーの運転時間拘束928時間(76.2%)削減の効果となった。
三井倉庫HD/ESG投資の世界的な評価指標で「AA」に格上げ