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プロロジス/つくば市に4棟目、15.7万m2のZOZO専用施設竣工

2023年02月21日/物流施設

プロロジスは2月21日、茨城県つくば市において、ファッションEC「ZOZOTOWN」を運営するZOZO専用(BTS型)物流施設「プロロジスパークつくば 3」の竣工式を執り行ったと発表した。同市内のZOZO専用施設としては4棟目となり、既存施設と合わせてZOZOファッションEC配送における基幹拠点の1つとなる。また敷地内に、同社初の取り組みとなるインキュベーション施設「inno-base TSUKUBA (イノベース ツクバ)」を併設。同市と連携・協創し、スタートアップ企業への利用を促し、地域社会の持続的発展への貢献を目指す。

<プロロジスパークつくば 3>
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竣工式には、ZOZOの澤田宏太郎 代表取締役社長兼CEOをはじめ、つくば市の五十嵐立青 市長、設計施工を担当した鹿島建設の押味至一 代表取締役会長、プロロジスの山田御酒 代表取締役会長兼CEOらが参列し、施設の完成を祝った。

「プロロジスパークつくば 3」開発地は、圏央道と常磐道のクロスポイントに位置している。圏央道「つくば中央」ICから2.0㎞、常磐道「谷田部」ICから約5.8 ㎞の地点に立地し、北関東方面への配送に加え、圏央道を利用して都心部を経由することなく東西広域および東日本全域をカバーすることが可能となり、広域戦略拠点としても活用できる物流適地だ。

開発地は、つくばエリアの中心駅であるつくばエクスプレス線「研究学園」駅から約1.3㎞と、通勤利便性にも優れている。つくば市は人口増加が続いており、生産年齢人口の割合が高く、開発地から自動車10分圏内に複数の住宅地が立地している。また、圏央道の他の物流ハブのように大型物流施設が集中していないため、雇用確保にも有利な環境だ。浸水や液状化の可能性も極めて低く、周辺に活断層がないことから、事業継続計画(BCP)の観点からも優れている。

同施設は、約6万8500m2の敷地に5階建て、延床面積約15万7300m2のBTS型物流施設として開発された。ワンフロア約3万1000m2で、茨城県下でも最大規模の大型物流施設となる。入居企業による倉庫内の自動化への対応など、最先端技術の導入を設計段階から視野に入れ、使いやすいノンブレースの建物構造を採用した。

<施設内観>
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設備面では、45フィートコンテナセミトレーラーおよび21mフルトレーラーを含む大型車両が直接各階にアクセス可能なダブルランプを備えている。基準階の有効高さは5.5m、床荷重は1.5t/m2。施設内にはカフェテリアや休憩室を設け、施設内で働く人々の通勤事情を考慮して乗用車駐車場を571台確保した。さらに全館空調を導入し、快適な就業環境を提供する。

「プロロジスパークつくば 3」は、茨城エリアの災害対応拠点施設として位置づけられており、高い耐震性を有するほか、災害発生時には周辺で運営するプロロジスパークの稼働継続を支援する役割を果たす。具体的には、非常用発電機の燃料オイルタンクを地下に備えることにより、停電時には防災センターやカフェテリア(休憩室)、トイレなどの共用エリア、事務所エリアなどの主要機能へ最大約7日分の電力供給を可能とする。また、断水時にも約30日間トイレが使用できるよう給水設備を整備し、事業継続を支援する。

さらに環境負荷低減にも配慮し、全館でLED照明を採用。屋根面には約3.9メガワットの太陽光発電を備え、非化石証書等を利用し、入居企業の使用電力を再生可能エネルギー由来の電力とするよう対応した。省エネルギーにも寄与し、効率的な倉庫運営をサポートするため、気温・湿度・雨量・風速・地震などの環境データや電気・水の使用量をリアルタイムで取得・分析可能な「プロロジススマートボックス」を設置。ほかにも電気自動車用の急速充電設備を2台実装し、将来的に普通充電器の増設も対応可能としている。

<インキュベーション施設「inno-base TSUKUBA」>
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今後、プロロジスは、「プロロジスパークつくば 3」の敷地内に、オフィス、シェア倉庫、さらには実証実験エリアを備えたインキュベーション施設「inno-base TSUKUBA(イノベース ツクバ )」を2023年4月に開設する。

同施設は、スタートアップの事業成長にも寄与する小型オフィス・実証実験エリア・シェア倉庫等で、同社としては初めての取り組みとなる。同施設の企画・運営は、起業支援のプロフェッショナル集団として数多くの実績を持つツクリエに委託し、物流業界のみならず、最新技術の実証実験や新製品の評価・検証の場所を必要とするアーリーステージのスタートアップ企業の利用を促す。

これに先立ち、プロロジスとつくば市は昨年10月、「つくば市とプロロジスとのスタートアップ推進に関する連携協定」を締結。これは、同市のスタートアップ推進に関し両者が協働して取り組むことで、地域社会及び地域経済の持続的な発展に寄与することを目的としている。主な協定内容は、同施設の利用促進や連携イベント、実証実験の協力など。

■施設概要
名称:プロロジスパークつくば 3
開発地:茨城県つくば市御幸が丘34
敷地面積:6万8512.91m2(約2万725.16坪)
延床面積:15万7367.69m2(4万7603.73坪)
構造:地上5階建、柱RC+梁S造
着工:2021年9月
竣工:2023年2月

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